心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

【ラーメン】だし廊経営会社、民事再生へ

仙台でも結構な人気と知名度を誇るラーメン店「だし廊」を経営するブロスアップが、民事再生法を申請。受理されたということもブロスアップから公式に発表されました。

県内で人気ラーメン店「だし廊」を経営する仙台市の「ブロスアップ」が29日、仙台地方裁判所民事再生法の適用を申請しました。負債総額はおよそ2億6000万円です。

人気ラーメン店「だし廊」経営会社ブロスアップが民事再生法申請 負債総額は約2億6000万円 営業は継続 仙台 | tbcニュース│tbc東北放送 (1ページ)

コロナ流行以前に何度か食べていたんだけど、それからは全く食べていない記憶。コロナがある程度終息してきた現在でも全然食べたいなあとも思わなくなっています。
正直なところこれはラーメンの味というよりも企業の経営方針がよく分からなくなってきて……という要素が強め。こうなってから書くのも後出しジャンケンみたいで良くないですが、クラウドファンディングをしてみたり、高速で新店をどんどん出店してみたり、なんだか攻めのベンチャー企業みたいなやり方をし始めた頃に「ん?」と思うようになってしまって。
2023年6月期の売上高は3億近くあってもダメだったってことは、支出コストの方を全然計算できていなかったってことでしょうし……。

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出店ペースと多様すぎるメニュー構成

現在6店舗あるらしいんですが、仙台中心部以外にも泉区、長町、仙台空港内、塩竈など結構広いエリア展開をしている……のかな?

ただ、各店舗で特色を出そうとして異なるコンセプトのラーメンを提案しているのが良くも悪くも……という感じはします。
チェーン展開的なことを意識した場合、個人的には「どの店舗でも同じものを、同じクオリティで食べられる」ことが大事だと思うんですね。
だし廊の展開の仕方の場合これができない。例えば本店で食べたメニューが美味しくても、泉に住んでいる人なら最寄りのだし廊ではそのメニューは注文できないということになりますから。
他にもこのやり方だと、店舗ごとに出しているメニューが異なるからマニュアル化がなかなかできませんよね。注文が入ってから提供までのオペレーションが店舗全体で共有できないのは、多店舗展開するにあたりネックにもなると思います。

あと、店舗によって味やクオリティの差がひどいというレビューもちらほら。「本店は美味しいけど◯◯店は……」みたいな話が出てきます。
そもそもメニュー構成自体が異なるから、個人の好みも影響してこういう評価が出てきやすい感じもありますね。だとしてもはっきり「まずい」なんて書かれていたりするものもあるので、ちょっと考える部分はありますが。
いきなりステーキなんかと同様で、出店ペースに対してスタッフの教育が間に合わなくなっていれば……後発の店舗では品質のサービスも低くなっている可能性もあると思います。

さらにメニューに多様性がありすぎることは、食材コストとしてもかなり足を引っ張っていたのではないかと予想。
各店舗で使用する食材が異なるということですから、それだけ発注する食材の種類が増えます。これって単純に仕入れ費が増大するやり方で、そこに現在の物価高が絡んできたことを踏まえると相当支出の方で圧迫していたんじゃないかなと。

一回メニューを共通化してもいい気はしますけどね

純粋にビジネス的な話として黒字化を目指すなら、売り上げよりもコストの方を減らすのが急務な状態に見えます。
思い切って赤字が大きい店舗を閉店して、残った店舗も本店のメニューと一本化してもいいんじゃねえかなあ、くらいのことは思ったりする。そもそも本店の味が美味しかったからここまで展開したわけですから。
レギュラーメニューは本店のメニューに統一して、期間限定メニュー枠で現在他店舗で出しているメニューをローテーション組んで提供するような形でも良いと思うんですが、どうなんでしょうか。


トータルで「やりたいことをやる」という方にウェイトが重過ぎた印象。熱意があり過ぎて前のめりになっちゃった感じなのかな、経営陣。
シビアに経理も見ていれば、こうなる前に一旦出店にストップをかけたりという選択肢も出てきたと思います。
……とまあここまでのは全部「民事再生申請をした」という情報だけで書いた、ほとんど妄想の領域ですが。

お店自体は営業を継続するということで、だし廊の味はこれからも食べられる様子。とりあえず久しぶりに本店で食べてみようかなと思ったりしています。