心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

餃天堂仙台店、約1年で閉店……

こうなってくると、割と自分に備わった食に対するセンサーは正しいのかなあとか思ってしまいますが。

宇都宮に本拠を構える餃子専門店「餃天堂」の仙台一番町店が閉店。
閉店した日は正確には分からないんだけど、オープンしたのは2021年の12月らしい。
んで今朝見たニュースが「餃天堂の跡地に別の店入るよ」って話だったので、つい最近の閉店だとしても1年くらいしか保たなかったってことですね。

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開店から半年くらい経った頃の6月に、一度食べに行きました。上にリンクを貼ったのはその時の感想なんだけど、読み返すと我ながらなかなか辛辣。

水餃子はスープがお湯なので、実質茹で餃子。
焼き餃子もこの皮の厚さなら、もっとしっかり焼いた方がいいのでは?
一味マヨネーズを付けるというお店のオススメの食べ方も、その一味マヨが強すぎて餃子本来の味がボヤける。

まあそんな感じで結構な辛口意見を当時も書いていて、最後には「この感じだと長くは続かないぞ」ということを書いていたんだけど……悲しいことに的中してしまいましたね。

当時も書いていたけど、とにかく仙台人というのは飽きやすい。敢えて悪い言い方をすると柱のようなものがなくて、流行があれば割と何も考えずにそれがヌルッと浸透して、結局本心からそれを好んでいるわけではないからすぐに廃れる……自分が暮らしていて仙台に思うのは、そういう街と人の流動性
なので今回の餃天堂で言うと「宇都宮の名店が仙台にオープン!」ということで一回は行ってみる。
それで「ああ、こういう感じね」となった後、お店側が変化をつけたアプローチをし続けないとすぐ終了なんですよ。リピーターを作る努力を強めにやらないと終わる。タピオカドリンクの隆盛とかホント分かりやすい例だとは思うんですが。まあ、タピオカの場合初めから寿命は短いと分かっていてやってたビジネスモデルにも見えるけどね。
そもそものメニュー数が多い餃子の王将なんかは普通に定着しています。これは一過性のブームとかではなく、普段使いの店としての選択肢に入るからでしょう。
一方で一蘭は、個人的にはあんまり繁盛しているようには見えません。豚骨ラーメン一本で勝負する気概はいいんだけど、そういうタイプの売り方は仙台だと成功しにくい印象がある。日常に溶け込むようなタイプじゃないと厳しいんだよね……一蘭に関しては値段も付近のラーメン屋と比較して、明らかに高額だし。


そもそもで言うと、餃天堂の餃子がいわゆる「餃子」とは少し違った、トリッキーなタイプだったのもあると思います。
宇都宮餃子を食べたことのない仙台人(自分も含む)が求めていたのは、おそらく正統派餃子のクオリティ高いやつです。ちゃんと美味い“普通の”餃子、とでも言おうか。
宇都宮からやってきた餃子の初手がいきなり皮の分厚い変化球タイプだったので、正直言うと「こういうのが食べたかったわけじゃねえんだよなあ」感は多少自分の中ではあったんですよね。なのである種のイロモノ枠として食べては見るけど、2回目3回目に繋がるかというと……という感じ。

コロナ禍という逆風は確かに吹いている。ただそれでも、そんな中で出店しながら繁盛しているお店というのはちゃんとある。
餃天堂さん側の思惑はわからないけど、もしもっと長期的に営業を続けていく予定で出店したのだとしたら……出店してからできることってまだまだあった気がしますね。