心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

短編

稲川淳二の怖くない話「カップ焼きそば」

何年か前に、和歌山県でテレビのロケがありましてね。 そういう地方のロケでは、たまに地元の方が付いてくれてあれやこれや、お手伝いをしてくれることがあるんですが、この時もね、一人若い男の子が付いてくれたんですね。歳は20代半ばくらいだったかなあ、…

「金木犀の香り」で連想するのは夢枕獏

先日Twitterのトレンドに「金木犀の香り」っていうのが入ってたんだけど、ここで夢枕獏先生をはじめに連想する程度には餓狼伝脳である。新・餓狼伝 巻ノ四 闘人市場編 (FUTABA NOVELS)作者: 夢枕獏出版社/メーカー: 双葉社発売日: 2018/07/18メディア: 新書…

秋刀魚

金曜日の夜。 秋刀魚の季節が近付いた。 酒を飲んでいる。 友人と、駅前の個室居酒屋である。 ハイボール。 あん肝ポン酢。 それらを口に入れながら、秋刀魚刺しを待つ。

モツ焼きと日本酒(夢枕獏風味)

日本酒を徳利で頼み、黙々と飲んでいる。 じょっぱりーー青森の酒である。 はじめは田酒を熱燗でーーそういう気持ちであった。 それが、品切れであった。 そこで、同じ青森の酒であるじょっぱりにしたのである。 じょっぱりを、冷で。 それを、飲んでいるの…

連休をどう過ごすか

ホヤの季節になった。 連休であるが、連休初日ほどまでは天気が優れないという予報であったために、何をするかに困っているのである。一昨日は歯医者に行き、その帰りにワインフェスに立ち寄った。 そして昨日は昼食に回転寿司であった。さて、今日である。…

自己紹介

全く夢枕獏熱が治まらない。 人の文体というものは、面白い。 それが、特徴的なほど、面白いのだ。 例えば、まさにそれが夢枕獏の文体なのである。 拙いなりに、それを使って何かを書きたいーー その気持ちが、まだこんこんと湧き出ている。 いずれ落ち着く…

松乃家でささみかつ定食500円の章

夢枕獏の文体は、面白いーー その気持ちが、収まらない。 収まらないまま、その昂ぶりのまま、松乃家で食事を。 500円のフェア中である。 己に問う。 食おう。 そういうことになった。

頭痛の章

なんという。 なんという、痛みか。 昼食を済ませ、仕事に戻った時にあった違和感が、爆発した。 久しぶりだなーー そう思った。 今はやめてくれーー とも思った。 頭痛が、仕事に戻ったおれを襲ったのである。新装 餓狼伝〈the Bound Volume 1〉 (FUTABA・N…

らーめん山頭火の真の魅力は「ねぎめし」260円

梅雨が目前に迫っている。 明日からは天気が崩れていくようだが、まだ相変わらず暑いくらいの陽が射している。 仙台ーー。 来週の今頃はおそらく天気は優れないであろう。 しかし今はまだ、歩いていれば汗がじわりと出てくるほどの陽気である。 その中を歩い…

能登半島

「俺は勘違いをしていたんだ」 彼は溜息の混じったような言い方でその言葉を吐くと、ゆっくりとした動作で煙草に火を点けた。 「勘違い?」 「島木譲二のだったんだよ」 まるで見当がつかない僕を無視して、彼は淡々と続ける。「I can not 能登半島」 「・・…

夕暮れと坂道

陽は傾き始めたものの未だ高く、世界を赤に染めていた。 私は動きやすいジャージにスニーカー、上はというと黒い無地のTシャツという服装に着替え、荷物は何も持たずに部屋を出た。 ちょうどわたしの泊まっている宿は、ゆるいカーブと少しきつい傾斜の坂道が…