心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

鎌倉殿の13人 第44回「審判の日」感想

審判の日、ですか……。

3代将軍・源実朝に下される審判は極めて重く哀しいものなわけですが、因果として考えるならば「鎌倉政権を朝廷に売り渡そうとした咎」といったところになるんでしょうか。
次の鎌倉殿になりたい公暁は紛れもなく源氏の血を引く人間であり、その公暁に命を奪われることになる実朝。色々思うことはある。

この事件の黒幕にも様々な説があってなかなか面白い。三谷幸喜が描く実朝暗殺事件、どのようなバックボーンをイメージしているのか。今のところ公暁自身の野心+三浦義村の野心の複合っぽいですが、さて。

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開幕、犬!なんの暗喩なんだろう……。

公暁殿、実朝を討つ計画を三浦義村に伝えます。
頼家が北条によって消されたってところが明らかになると、御家人の一部は公暁に同調しなくもないんだけど……。ただ色々歴史の本とか読んでると、武士という種族は思っていた以上に冷淡で合理主義というか、そういう義心で動く方が少数なんですよね。上杉謙信みたいなタイプの方が特殊というか。

「共に鎌倉殿の子として産まれた二人」。
実朝と公暁、光と闇ですね……。

白い犬の夢からお寺建立ですか。
実朝が右大臣になって、4代目は親王様。「鎌倉殿」自体のステータスがさらに引き上げられてしまったわけか。

源仲章、のえさんから情報を得るために本格的に踏み入れてますね……。
正直こうなると、北条義時からすれば「うちの嫁さんバカすぎない……?」って感じでしょうね。
「私を見くびらないで!」と言い返すのえさんのそういうところこそ、ダメっぽいなあと思うよね。

三浦義村といい公暁といい、今回のテーマは「表向きと真意は異なる」っていうところなのかな。人の心は違うと。

うーん、本当に義時の逆鱗に触れたのは「鎌倉を六波羅に移す」っていう実朝の考えな気がしますね。坂東武者の世界、北条がトップに立つ世界において幕府が西に移るのはマズいよな……。
ということで仲章の始末命令が出ました。大江広元だけが義時のことを分かってる感じあるなぁ……。というか、義時は義時で「真意」を周囲に伝えないから。息子にすら伝えないからね……。

公暁くんは若いというかねえ。青いというか、まあやっぱり頼家から継いだ野心とか激情が強い感じある。
三浦が動けないと思ったら単独でも、母親がやめて欲しいと言っても止まらない。

運慶からして、もはや気の毒すぎて言葉にするのも可哀想になるくらい「悪い顔」になっちゃった義時。
やっぱり鎌倉を移そうとしていることが義時の逆鱗に触れていたか……。
公暁には実朝を始末して頂いて、並行して自分たちは源仲章を始末する。この機会を利用してまとめて邪魔なものを処理しましょう……という、義時の修羅の道スタート。結構前から修羅だと思うけど。

頼家の真実……というか、北条の暗部をついに知ってしまった実朝。
「私は鎌倉殿になるべきではなかった」
ちょっとこのシーン、個人的には政子の精神の方が心配だったりする。この人、頼家にも実朝にも拒絶されたわけで。

実朝と公暁の直接会話、なかなか切ねえっすね。
この直前まで実朝は何も知らなかったというのがまた。本来の意味とは違うけど「知らないという罪」なのかもしれない。
実朝と公暁の共通の敵として北条が認識されたけど、まあ公暁からしたら「今更何言うてんねん」って感じはあるな。

なんかなあ……ちょっと義時が政子に言い聞かせているのは、若干責任転嫁している感が。

おっ、今回は北条義時、参加ルートですか。
そして「お前生きてたんか仲章!」って感じですね。一枚上手だったか、仲章……。
なるほどなるほど。参加するはずが太刀持ち役を仲章に奪われる「北条義時と勘違いして仲章始末されちゃうルート」か。三谷幸喜はこれで来ましたか……。


次回「八幡宮の階段」。
完全なる偶然によって義時は生き延びたどころか、望んだ通りに実朝と公暁、さらに仲章まで始末することに成功する義時。
これは自分が天に選ばれているって思っちゃっても仕方がない気がしますねえ……。