心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

鎌倉殿の13人 第31回「諦めの悪い男」感想

いよいよ比企能員の変に突入でしょうか。乱だったり変だったりして、調べても若干表記揺れあるんだけど。

吾妻鏡の記載をベースにすると、北条と比企のスリリングな謀略合戦が描かれており、短時間に劇的な変化が起きたりして面白いんですが……ドラマではどうなるか。

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こうなると、比企としては頼家は助からない方がいいまである状況。もしこのまま頼家が比企の家に移されてたら、そのまま消されてた可能性はありそう。

うーん、ここにきて分かりやすい頼家の後継者をめぐる争い。この家系図みたいな表、ドラマ的にはもう少し積極的に使ってもいいんじゃないかなって。やっぱ登場人物多いと、ややこしくなりますからね。

八田殿「オレはオレだ……」ってカッコいいんだけど、この独立独歩のスタンスはこの政局において正しいんですかね?

義時も最終手段としての比企との戦争は覚悟は決めた様子。
千幡を頼家の後継者にできればそれでよし、それが難しければ……というか、マジでりくさんが悪女でしかないんだよなあ……。この人本当は時政の器なんて信じてないでしょ。自分の都合よく操れる人形みたいに思ってませんか?愛情はあるかもしれないけど、それと「頭の悪い旦那を操縦する」欲望は両立すると思うんですよね。

おっ。
「これで大義名分は立った。比企を滅ぼす……!」
政子はまだ比企を滅ぼすことに否定的だけど、もはやここまで直接的に敵意向けてきている比企とは話し合いはできないやろっていう。
優先始末ターゲットに一幡を挙げる義時。もう完全に覚悟決めたな、これは。

比企能員三浦義村の懐柔に動く。
つっても最終的に、三浦義村は「あのオッさん気に入らないんだよ」みたいな理由で比企には付かない性格してる気がするんだよな……。

「北条の世」ってワードは初めて出た気がする。というか、それを明確に義時が肯定したのは初めてかな?
今までは「鎌倉のため」とか綺麗なこと言い続けてきましたけど、この辺が「義時の変化」なのかな。

時政はアレだなあ、政務とかのスペックはほぼゼロの代わりに人間的魅力のステータスに全振りしている感じですね。

比企能員が丸腰で時政に会いに行ったくだり、吾妻鏡のエピソードそのままみたいですね。ドラマでは結局鎧を着込んでたけど。
素直に考えると、この時の比企能員は流石に警戒心甘すぎると思うんだけどね。
「坂東武者ってのは、勝つためにはなんでもする」
これ、鎌倉幕府成立までの動き見てたら分かるとは思うんだが。
比企能員が何言っても全部ブーメラン感あるな。手段を選ばないその所業……みたいなのは、北条だけじゃなくてオメーもそうだろうとしか思わないしね。

「北条め!」って、ドラマで見てる限りどっちかというと比企が良くないんですが。もちろん完全に比企が悪いわけではなく、時政も喧嘩を買ってしまうのはよくないが、少なくとも義時は止めようとし続けてきたのを拒否し続けたのは比企能員

ここにきて兄貴の遺言が効いてくる。
「坂東武者の世を作り、そのてっぺんに北条が立つ」
義時のこの表情、その兄貴の夢がリアリティを帯びたことで実現に動く決意を決めた顔なのかな。

そして……そう、そうなんですよね。ここで頼家が回復してしまうのが新しい火種になるという。


次回「災いの種」。
歴史としては頼家が北条討伐を命じるものの、御家人はそれに従わないという悲しい流れが待っていますが……災いの種とは一体。