前回のラストで、伊周の弟である隆家が花山法皇に対して弓を放ってしまい、長徳の変が始まりました。
タイトルの「望み」とは、やはり伊周の野心を指すのでしょうかね。
出世することは望んでいなかった道長が頂点に昇り詰める一方で、出世を何よりも望んだ伊周はその道を断たれる皮肉。
しかし長徳の変のような出来事があるたびに思いますが、道長という人間は自身の能力も当然ながら、運もとんでもなく強いなあと。
長徳の変自体が道長の謀略だとされていたりもするみたいですが、その場合だとしてもこの謀略を組み立てる知性と実行する手腕、そしてやはりそれが思惑通りに成功して物事が進む強運は否定できないと言いますか。
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矢を放った隆家が一番楽観視してるのがなんか怖い。サイコマンじゃないですかこれ……。
「私を関白にすることさえできなかった!」
定子に対する、この伊周の他人任せな本音がもう。なんかここ数話の間で、伊周が一気に小物に成り下がってしまってちょっと残念です。
歴史的には、道長の出世街道における一番の障害だった人物のようにも語られたりするので、もう少し道長と伊周の対立で話を膨らませるのかなとか思っていたんですけどね。
流石に事件の内容が内容だけに、帝もブチ切れ。
仲良しだった妻の定子にも、このレベルとなると身内に会うなと厳命です。
伊周と隆家は当然のように謹慎処分。謹慎で済んでるだけ優しいまであるな、これ。
おお……ついに為時が淡路守になりました。
これは完全に道長様々ですねえ。
越前守、コネだけで任命されちゃってるからめちゃくちゃダメ人間じゃん。
宋人が多く集まる越前国、これはもしかして……為時が越前守になるチャンスですか?
ちょいちょい描かれるけど、道長は「政治」をしているのであって「政争」をしているわけじゃないんですよね。
だから伊周のことも、多分本質的には「敵」としては認識していないんだろうなあ。
やっぱり。まひろが「父が越前守に適任なのに……」と言い出しましたね。
宣孝情報でワンチャンその可能性があることが判明。これはまひろが父の任地を越前にしてもらうべく動き出す……?
大量の申し文、悪態をつきながらも全部自分で読む道長である。
これ他の人だったら、部下に適当に読んでもらって適当に処理するんだろうなと思うと、やっぱり「政治家」だよね。
かつてまひろからもらった手紙を大切にとってあったおかげで、為時の代わりにまひろが申し文を書いたことが分かるのはいいんですが……。
倫子さんが怖いんですよ。手紙の存在は理解しているでしょうし。
まひろの暗躍で、しれっと為時さんが越前守にチェンジ!
為時は為時でまひろの暗躍を理解していますね。
あと道長、基本的には公平な政治家ではありますが、まひろさんが絡むと途端に感情優先されちゃうのは良くねえなあ……。結果的には国のためにもなってるけど。
はっ!女院様、呪詛をかけられている!!
どうしよう……これ何も信用できないんですけど。主に倫子が。妙に冷静だしさあ……。
これ倫子が仕込んだ上で、全部自分で仕込んで分かっているからこそ「全て私に任せてください」だったのでは……?
観ていて疑心暗鬼になってしまうんですが……。道長本人はどうあれ、道長の周囲の人間は、道長の出世を阻む者を消そうとする工作はしますよね。つーか黒幕、女院様ご自身ですかねこれ。倫子が協力者枠?
やはり伊周、呪詛はしていませんか。これに関しては嘘ではないでしょう。
伊周は道長に頭を下げ、定子は帝に頭を下げる。
本来なら命を奪われてもおかしくない罪が、帝のお情けで左遷で済みましたね。
晴明の「隆家はやがて味方になる」が歴史的には未来予知。
泣きながら頭まで下げといて、太宰府に行くことで済んだとは思わずに「絶対太宰府なんて行かねえぞ!」でごねるのほんと伊周だよ。何がしたいんだよコイツは。
定子は定子で突然髪を切って、出家宣言かな。
次回「旅立ち」。短いながらも、話の作り方上手いなあと思った予告です。
為時と、それについていくまひろ。
左遷される伊周。
定子と清少納言にも新たな道が。
様々な別れと旅立ちが描かれそうです。