心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

光る君へ 第13回「進むべき道」感想

前回のお話で、まひろと道長が共に人生を歩む道は完全に閉ざされました。
それぞれが改めて「進むべき道」を見つけるために歩き出す回となるのかな、今回。

ところで今作、BGMがなかなかオシャレ。
平安初期という歴代大河でもトップクラスに古い時代を扱っていながら、BGMはクラシックのテイストやジャズのテイストなど、多様で現代的なものも自在に含まれています。
不思議とそれらが違和感なく世界観にマッチしているのが面白いです。

スポンサーリンク


おっと、兼家の謀略から4年が経過。
一条天皇も大きくなり、この4年の間に自分の身内を政権内部にガッツリ登用した兼家の地位と権力は盤石といったところでしょうか。
将来的にはこの力を道長が受け継ぎ、さらに増大させるわけですか……。

道隆の子供たち、平和で仲良しですな。
天真爛漫な娘・定子は入内。まだ幼い一条天皇とも仲良くなれそう。これはスペック高い系女子かな。

一方、どうも野心だけがあって、才覚と人の心を理解する能力に欠ける道兼である。
入内することが娘の幸せだと言い切っているけど、そこに娘自身の気持ちは全くないのよね……。

平安時代初期にも人買いって普通にあったんでしょうか。
こうやって「字が読めない」ということによる不幸を、まひろさんが文字を教えることで1人でも助けられるならば……。これがまひろさんの見つけた「進むべき道」ですか。

まひろさんのやっていることは、為時としては褒めるべきことなんでしょうね。
学問を尊ぶ為時としては、金儲けではなく純粋に学びを広めるまひろさんの行動は止める理由はないのでしょう。

兄である道隆に噛み付く道長
「民なくば、我々の暮らしもありません!」はロバート秋山に刺さっている!完全に気に入られたな。
あと兼家さすがにやばそう。これは老化によるものなのかな。

道兼くん極めて知力が低い。
兼家の直接役に立ったのは道兼なのは事実なんですが、一方でこの人が「自分の考えで」何かを成したことはほぼないんですよね。
一族の当主になる人間に必要な素質は道兼には全くないんですが、それを理解できていないのが可哀想です。
今回、道兼という人間の描き方は実に上手いんだけど一方で上手いが故に悲惨です。

しれっと道長と倫子の間にも娘が産まれていますね。4年経過ってのは早いな。
兼家の症状は倫子の見立てだと老化。これは今でいう認知症とかアルツハイマーとか、そういうやつですかね。

地味〜に毎回、ちょっとずつまひろと宣孝の交流シーンは積み重ねる描かれているんですよね。
これはまひろの就職のためというのもあって、宣孝と結婚するのか……?

道長は側室である明子との間にも子供ができました。
というかチラッと家系図見たんですが、倫子・明子どちらとの間にもだいぶ子供がいるようです。
兼家の扇を手に入れた明子、それを呪詛パーツとして使うというね。まあ直接会った兼家が、自分の父親にした仕打ちを覚えてすらいないっていうのは割とブチギレ案件っぽい感じがあります。

うーん、兼家さん自分の後継者を安倍晴明に聞くのもなんだか。
自分の後継者は自分で決めないとやっぱりダメかなあと。人生の終わりが近付き、自信や覇気がなくなってきていますね。

どうも定子が一条天皇を甘やかしすぎてちょっと将来が不安です。
「これからも遊んで差し上げておくれ」は皮肉にしか聞こえませんねえ……。

「お前が守るべきは民ではない」
兼家の目指す真の政は、家の存続。
これって当時の公家なり、これから歴史の表舞台に出てくる武士階級なりの基本的な考え方ですね。
「民ではなく家の存続を考えられる人間が後継者である」という兼家。この感覚ということは、道長が後継者ということは事実上なくなったってことか。

あっ!
道中、まひろからもらった手紙いまだに保存してたんかい!!これダメやろ!というか自宅で保存すんなよ!!

道長の娘を見るのはめちゃくちゃ複雑だろうなあこれ……。
右大臣邸からの帰路。ちょうど帰宅した道長と出会ってしまう。直前に桜が散っていたのが少し意味深。


次回「星落ちてなお」。
この「星」は兼家で間違いないと思いますが、落ちてなお道長は民のための政を志す……ということでしょうか。