心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

光る君へ 第26回「いけにえの姫」感想

冷静に前回の話を振り返ると、まひろは「自分の気持ちをちゃんと考えてみる」みたいな感じで都に戻ったわけですが、なんか宣孝さんに外堀を埋められる感じでそのまま結婚しちゃった気がします。まあそれで幸せになるならいいんですけど。

物語も後半戦になりました。
そろそろ源氏物語の執筆に繋がるようなお話も始まるんですかね?

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日食と地震が同日に発生というのは、当時の文化や科学のレベルではとんでもなく不吉でしょうねえ。
ドラマ的にはそんな不吉な出来事も、新婚の宣孝とまひろの幸せ復興生活で全然感じさせないスタートですが……。

天皇だけが読むことのできる、陰陽系の文章ってのがあるんですね。陰陽系って言うのが正しいのか分かりませんが。
安倍晴明は徹底して「帝の心が元に戻れば」と言い続けています。
出家した定子は、出家した身故に皇后として正しくない。よって、道長が娘である彰子を一条天皇に入内させよ……というのが晴明の忠告でした。

いよいよ道長もその身を切る時がきたと。
現代なら「天変地異と朝廷の混乱を鎮めるために、自分の娘を天皇に嫁がせる」という話は全く連続性のない話なんですが、当時の感覚としてはこういう方法が普通にあり得る時代だったんだろうなって。

道長自ら、ちゃんと「生贄だ」と言葉にしているんだからちゃんとその業を背負うつもりはあるんだよな。この辺は他の人とは違うところです。
左大臣の娘」という産まれがそのまま一種の呪いではあります。

うーん……道長とその妻以外は、道長の娘である彰子の入内に対して割と肯定的なのがなんとも。
ただ彰子ちゃん大丈夫なのかってレベルで内向的ですね。現代風にいうとコミュ障ってやつでしょうか。それとも逆に無なのか。父親が何言っても「仰せのままに」なのはさすがに。

しかしなんなんだこの一条天皇は。
自分が政務を疎かにしたからこうなっているというところまで分かっているのに、それでも定子の寵愛をやめられないという。
正直なところ、これはもうダメでは?

「呪詛されますか?」
簡単に、当然のようにこの質問をする安倍晴明が怖い。
まあこのタイプの人、国家を統治するためには必要ではあるんだよな。徹底したドライ思考。
道長がそこまでドライになり切れない人間だからこそ周囲にそういう提案ができる人は必要かなと。

一条天皇、これどういう思考回路なんですかね?
道長の働きの報酬的な感覚で彰子の入内を許す天皇。とはいえ、このままの状況で入内してもマジで「立場上入内しただけ」になりかねない。
むしろここからどうやって彰子を帝に接近させるのかが本当の戦いだと思います。

ここに来て宣孝とまひろのこれまでの人生の価値観の違いが表面化してきましたね。
産まれながらずっと貴族として生きてきた宣孝にとって、貧しい子供の命などどうでもいい。民が苦しんでいようがそれも別にどうでもいい。
自分が書いた文も、平気で他の女性に見せちゃう感じも実に宣孝ですが。

地味に越前から戻る前に、父親に言われた忠告通りになっている感じがします。そもそも正妻ではないんだからなあ……。
なんかリアルだなこの結婚生活描写。実際結婚って我慢とか言いますし。お互いに相手の嫌いなところを妥協するというか、許すというか、そういう心がないと無理よな、実際。結婚したことないのにこんなこと書くのもお恥ずかしいですけど。

宣孝にまた来てもらえるように、石山寺に祈願に行ったら……そこに道長が現れるのはマジかよっていう展開。


次回「宿縁の命」。
この流れで次回予告、道長とまひろが抱き合ってるのはうわあ……っていう。宣孝はどうすんのこれ?