心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

水道の民営化はダメだって……

宮城県民ですからね、ここは触れざるを得ないんですが。村井宮城県民知事、水道の運営権を売却してしまいました。これによって来年4月からは宮城県の水道は民営化される運びに……。

「やっちまったか……」という感じ。水道料金の値上がりを抑えるのが狙い、なんて知事は言っているらしいが、民間企業は自分の企業が利益を上げることが目的なんだから公共で運営するよりも値上がりのリスクが上がる気がするのは自分だけですかね?
コロナ対策においても経済偏重政策を取ってきた村井知事。とはいえ、水道という全人類にとって共通のライフラインである水道事業は経済的な天秤にかけちゃダメでしょ……。

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企業が利益を増やす方法として、売上を伸ばすか支出を減らすかのどっちかがある。
単純に水道料金の値上げが売上増加の戦略となるでしょう。というか、水道事業で売上伸ばすとしたらそれくらいしかパッと思いつかない。

ということで自分が水道事業を運営する企業として利益を上げることを考えたら、支出を減らすことを考えます。
……まあ、水質悪くなるよねコレ。水質を保つための色々をコストカットすることを考えると思う。
むしろそういうことを防げるからこその公共事業なんだと思うんだけど、どういうつもりなんですかね。
来年再来年は流石に安易に手を抜くことはないと思うけど、これが10年後とかになると少しずつ他県よりも水道のレベルが落ちている可能性はあるよなあって。

結局値段が上がるか、上がらない場合水質が下がるかの二択って感じがするんですよね。個人的には民営化することで良くなるイメージはないです。

ちなみにこのニュースが出た時、Twitterでは「村井知事に投票した人は反省してね」系のツイートも見かけたけどそこについては一つ書いておきます。
そもそも対立候補者が誰で、どのような人物かまともに分かってた人がいますかね?分かってたというか、現職の村井知事と知事としての能力を競えると思わせるだけの人物だったのかどうか。

昨年の知事選挙に立候補したのは長純一さんという方で、震災後の石巻の医療に尽力してきた医師の方。ということで医療分野、特にコロナ対応については強く突っ込んでいたものの、知事の業務は当然ながらそれだけではないわけです。「宮城県知事」という話になった時に、じゃあ村井知事じゃなくて長さんに入れようか……となるかというと、総合的に考えた場合難しいのが現実でしょう。
調べてみると今年の6月、すい臓がんのため亡くなられたらしい。医師としての実績、志は素晴らしい方だったようだけど、それだけでは知事は務まらないんだよな……。

宮城も仙台も、知事選や市長選が割と残念な感じがある。現職が一強というか、対立候補は一人しか出てこない。そしてその対立候補が現職と競えるような人でもないし、特に仙台市は市民の投票意欲も酷い。
2021年の市長選、投票率は30%に満たないレベル。現職の郡和子氏に対抗して出馬した加納三代氏は、申し訳ないが本当に「誰……?何してる人……?」という感じだったし、何より当人が「誰も出馬しない場合選挙自体が行われないから」みたいな微妙な理由で出てたし。
正直選択肢がないんですよね。そこは村井知事に投票した人を批判している方、そういう現実は理解して欲しい。この前の参議院議員選挙の東京選挙区とかと同じですよ。前向きな選択肢がないんですわ。


ということで少し話が逸れましたが、水道の話に戻しまして。
これは最悪、少なくとも飲食に使う水に関しては水道から使わないみたいな世界がやってくる可能性は低いけど、でもゼロではないかもなあ宮城県……。