心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

【ウマ娘】史実知ってからストーリー読むと普通に泣く

基本育成中のストーリーなんかは簡略化した上で早送りしてるんで読まなかったんだけど、最近1人ずつ読んで育てたりしてる。しれっとストーリーのクオリティもだいぶ高いのがウマ娘ですね。

んで、事前に競走馬の経歴をWikipediaとかでいいから軽く読んでからウマ娘やるのを強くオススメしますよ、という。
アグネスタキオンでそれやって、先日普通に泣きました。

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アグネスタキオンという競走馬は現役人生がとても短い馬でした。
戦績はわずか4戦。しかしそのどれもに勝利し、しかもその全てのレースにおいて危なげなく勝利。
4戦目の皐月賞の後、その強さからそのまま三冠達成を期待されたアグネスタキオンだったが、屈腱炎の発症が見つかり、そのまま引退。
「幻の三冠馬」とも呼ばれるアグネスタキオン。そんな現役時代が、ウマ娘ではうまく落とし込まれています。


ウマ娘としてのアグネスタキオンは、怪しげな薬を作りまくるマッドサイエンティスト。その研究はウマ娘という生物の、速さの限界を超えるため。

しかしアグネスタキオン自身は、それをなし得るだけのスピードを発揮できる脚を持ちながら、その脚がそれに耐えられない脆さを抱えていることも理解していた。
だから自分が「限界の先」に到達するためのプランA、そして自分ではなく他のウマ娘が「限界の先」に到達するためのプランBを用意しながら、トレーナーにはその真意を伝えずにトレーニングしたり出走したり、はたまたトレーナーに薬を飲ませたりしていた。

皐月賞を勝利で飾ったアグネスタキオンは、一方でこのレースによって「自分の脚は大舞台に耐えられない」ことを実感する。
だからそこでプランBを選択することを決断し、自身の脚を壊すつもりで、他のウマ娘のためにデータを取る方向に舵を切った。

そこに何も知らないトレーナーが言った言葉「一緒に限界の先を見たい」。
この言葉で、アグネスタキオンはギリギリまでプランAを模索することになる。

一度諦めたプランA。アグネスタキオンは努力と研究によって、自身の脚の弱さを克服。
そうして菊花賞を勝利し三冠達成したタイミングで、初めて全てをトレーナーに明かすアグネスタキオン。気まぐれに出走レースを変えたり、トレーナーからの提案にも「約束はできない」と答え続けていたりしたのも、全ては自身の脚が原因だった。
「限界の先にたどり着くまでの行きがけの駄賃としてーーいくつかの勝利を、君にプレゼントするよ」
もうここで泣くよね。ここから天皇賞宝塚記念有馬記念に挑んでいくストーリー。
アグネスタキオン皐月賞後、怪我で引退しなかったら?」というIFが描かれているのが最高にアツいんだよな。


ちなみにマンハッタンカフェの育成ストーリーではアグネスタキオンのプランBルート(マンハッタンカフェに限界の先へと到達してもらう)が語られるんだけど、結局こっちもカフェが「限界の先」に到達しかけたところを見たアグネスタキオンに火が再び灯り、カフェのラスボスがアグネスタキオンになるので実質アグネスタキオンシナリオですらある。というかこっちのアグネスタキオンも気持ちを考えると読んでて泣く。
プランBが成功していく中、それを成しうる脚が自分にだけないことに絶望し、それに片足突っ込んだマンハッタンカフェに嫉妬する。そこから再び立ち上がったタキオンは、突如事実上の引退でもあった無期限活動停止を撤回し、有馬記念マンハッタンカフェの前に立ち塞がる。
「私は……自分の本性を知ったよ。どうしようもない、ただのウマ娘だとね。」
ずっと協力してくれたウマ娘がラスボス、いやーアツいっす。