心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

思考の想像力と応用力

10言わないと10分からない人が一定数いるというお話。

イメージの心理学 新装版

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  • 作者:河合隼雄
  • 発売日: 2020/04/24
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

先日Twitterで、コロナ感染者の書いたnoteを読んだ人のツイートを拝見したんですが。
その内容は「その感染した人が「年末年始にかけて友人数人と家で会食したと自分で書いているのに、ほとんど家から出ないし色んなことを自粛している自分が何故感染するんだ」とか書いていて思わず声が出た」というもの。

テレビでの報道などを言葉“通りにのみ”受け取ると「夜の飲食店で会食もしていないし自粛もしているのに何故自分が感染するんだ?」とかなるんでしょうかね。

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一歩先を考えるの大事よな

今回の話なら「なぜ夜の飲食店で会食するのがいけないのか」を自分の頭で少し考え、その状況を想像することができれば……家で友人を集めて会食しているのが、そのまま夜の飲食店での会食と状況同じであることに気がつくことはできたはずなんですよね。つーか多数の人はそこまで想像はできると思うんだが、どうなんでしょうか。


少し脱線しますが、先日のサイゼリヤの社長の「ふざけんなよ」発言についても考えたい。
これは政府側が「ランチも自粛しろ」と言ったこと自体に対してではないと思うんですよね。サイゼリヤ側だって複数人で会話しながら食事をすることのリスクは当然理解しているはず。
だからこの「ふざけんなよ」はそこまで政府側は言ってくるくせに、それに対する補償が全然ないことに対しての「ふざけんなよ」だと自分は解釈している。「ランチもやめろ」という発言自体ではなく、それに伴った補償もなく飲食店を殺しにくる点に対する「ふざけんなよ」だと。これもまた「一歩先を考える」かなあと思います。まあ自分が勝手に考えただけで、社長自身の真意は分かりませんけどね。


……話を戻しますか。
自分は政府側の「ランチ会食も抑えて」という発信に対しては「まあそりゃそうだよな」と思ったわけです。それは状況的に夜の飲食店での会食と同じようなものであることをイメージできたから。
発端となった「夜の会食は自粛してください」という言葉から、その言葉が言葉にしていない部分をどの程度イメージできるのか、その言葉から思考を応用してその裏の部分を読み取れるか。
そういう能力って大事じゃないかと思うんですよね。それがないと、冒頭で取り上げたように「(自宅で会食してるのに)外にも出てないし自粛してるのになぜ自分が感染するんだ?」なんて思ってしまうわけですわ。


逆に言うと、政府なんかはそのような想像や応用ができない人も一定数いることを踏まえて発信しないと変な批判喰らったりするんだろう。「このくらい端折っても国民は分かってくれるやろ」って感じで発言して、何度もメディア中心に揚げ足取られてるんだろうなあ……。