人は練習中ではなく、その後の休憩中にこそスキル上達が見込める……という研究結果が出てきました。なかなか興味深い。
2021年にアメリカの国立衛生研究所（NINDS）の研究チームは、ピアノのような新しいスキルを習得する練習では、頻繁な休憩を行う方が効果的な上達ができるという研究結果を報告しました。
またこの研究では、スキルの上達は練習中には起こらず、休憩中にのみ発生することが示されています。
練習中ではなく「頻繁な休憩」がスキルを上達させると判明 - ナゾロジー
ナゾロジーさんの記事によると、新しいスキルの習得に関しては休憩を頻繁に取った方が上達を期待できる。それどころか、そんなスキルの上達は休憩中にのみ発生しているとか。
思い当たるフシがある……どころか、似たような実体験について以前このブログでも書いているんだよなあ。マジかよ。
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この「休憩中に成長する」というシステム、コンピュータRPGゲームの元祖とも言えるウィザードリィと同じなんですよね。
ウィザードリィというゲームは、経験値を獲得しただけではレベルが上がりません。次のレベルまでに必要な分の経験値を獲得した上で、街に戻り宿屋で休むことでレベルアップします。
この「休まないと成長しない」というウィザードリィのシステム、実際の人間と同じ仕様だったってことですね。まあウィザードリィの場合、基本は馬小屋で寝るっていうすごいことになってるんですけど。それで魔法の使用回数回復しちゃうんだからしょうがないですね、馬小屋は宿泊費無料だし。
ともかく現実世界を生きる我々も、何か新しいことを習得したいならしっかり休む必要があるということです。
これが今年の2月、自分が書いた関連しているっぽい事象についての記事。
幼稚園児のころ、なかなか逆上がりができなかったのがある日突然すんなりできるようになったという思い出話なんですが、完全に今回取り上げたことの具体例なのではないかと思います。
今回取り上げた記事によると、一晩寝るなどの休憩よりも、起きたまま短時間の休憩を挟むことのほうが上達効果は高いらしい。ここはウィザードリィとは異なるポイントか。
勉強や仕事の効率を高めるポモドーロテクニックというものがあります。これは25分間勉強や仕事をしたら、その後5分間休憩するというのを1セットとして繰り返すというやり方ですが、この効率を高めるためにちょこちょこ休憩を挟むやり方も、そうやって休憩でリフレッシュするという意味の他に成長効率ごと高まっている可能性がありそう。
意図的に頻繁に休憩を取るほうがスキルが高まりやすいというのは、覚えておいて損はなさそう。
もちろん休憩が長くなりすぎたら本末転倒ですが、スキル習得のためにはむしろ休憩こそが必要であるという知識は持っておいた方が良さそうです。それこそ格闘ゲームのコンボ練習とかね。
