心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

カカチャンネルで「いきなり!ステーキ」を学ぼう

さて、昨年にアップされた動画についてなんですが学びが多いので。
YouTubeでしくじり企業の経緯を解説してくれているカカチャンネルさん。今回はそんな中から、ペッパーフードサービスの歴史解説動画で色々思ったことや考えたことを書いてみます。

「いきなり!ステーキ」で一躍有名になった(なってしまった?)一瀬邦夫氏。

動画を観て思ったことを先にまとめてみると、料理人・商品開発のアイデアマンとしてはかなり優秀な人物なんだと思います。
一方で経営者としての才覚は本当になかった人なのかな、と。目立ちたがり屋な部分もそこによくない拍車をかけている印象。
適材適所という見方をすれば、この人は優秀な経営者の下で働くのが一番才能が輝くタイプだったように見える。

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店舗を増やした結果料理人の育成が間に合わない→調理技術の必要ない提供形態としてペッパーランチを考え出す。
安価で高品質なステーキを提供したい→立ち食いの「俺のイタリアン」を参考にしつつ、いきなり!ステーキを考え出す。
こういった「商品開発力」だっだり、料理に関する新しいアイデアの発明力はホンモノの人だとは思うんですよ、一瀬邦夫という人物。

一方でスマホで地図見て「ここ店出せるな」でポンポン出店する感じとか、その速度が異常に速すぎる結果スタッフの育成が間に合わないとか。
経営者としてのシビアなリスク管理意識とか、数手先まで考えて今やることを選択するという能力は残念ながらない人物のように見えます。

カカチャンネルさんの動画を観ると、母親に言われたからその通りに独立するだとか、周囲に「君ならもっと多くの店舗を経営できるよ」と言われたらすぐに店舗を増やすとか、どうも「自分でよく考える」という部分も感じられない。
総合すると経営者としてトップに立つのではなく、料理人として現場のトップにいるべきだった人なんじゃないかなあと。

ここで少しゼークトの4分類を思い出してみます。
一瀬邦夫氏のような「やる気もあり(料理人としての)才能もある」タイプの人が適合すべき役職は、現場の司令官なんですよね。ズバリ料理長ポジションであって、経営者ではない。
経営者に当たる総司令官は「やる気はないが、優秀である」タイプ。この点で自分が前に出ようとする一瀬氏とは少し印象が合いません。自分の顔写真と一緒に直筆のメッセージを店頭に掲げるような人ですからね。

なーんかね。
一瀬氏の、優秀な経営者に出会えていればこうはならなかったのかな感はすごいです。
この人を酷評する人も多いし動画を観るまでは自分も少なからずそう思っていた。実際そういう観点で過去に記事を書いたこともある。ただし、実際には経営者としての才覚がないのに経営者になったことがその評価に繋がっている印象があります。
ただ本人の気質を考えると、仮にそれを指摘されたとしても自分でやりたがる感じもありますけどね……。