心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

大戸屋のTOB問題、内情知ると複雑ですね

筆頭株主であるコロワイドからのTOBを仕掛けられている大戸屋
今まではシンプルに「大戸屋の武器である店内手作りを否定するコロワイドのやり方じゃあ大戸屋の魅力なくなるやん」くらいに考えていたんですが、現在のコロワイド大戸屋経営陣の関係性を知るとちょっと難しくなってきた。


こちらの記事読んでみると結構分かるかも。

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めちゃくちゃ簡単にかつ語弊のある言い方でいうと、今の大戸屋経営陣は「創業者の死後、その座を創業者一族から奪い取った」状態なんですよね。
創業者の遺言は息子を次のトップにすることだったが、実際には息子さんがまだ若年だったりすることもあって海外の支店に飛ばしたりした。これ国内ならまだ経験を積んでもらって後々社長に……とか思うが、いきなり海外ってのはちょっとね。
こんな感じで創業者の奥さんや息子さんと、経営陣とが対立していったのが数年前の大戸屋のお家騒動。昼ドラみたいになってるよこの辺。

先の記事によるとコロワイドがいま筆頭株主になっているのは、「創業者一族が持つ大戸屋の株を譲り受けたから」らしい。コロワイドってだけで良いイメージなかったが、大戸屋の問題に関して言えばむしろ創業者の遺志を継いでいるのはコロワイド側という構図なんですよね。
2020年6月の株主総会では、コロワイド側が創業者の息子・智仁氏の役員復帰を提示するも現経営陣は現体制の維持を提案。結果としては現体制の維持が可決され、相変わらず創業者一族が排除される流れのまま。


うーむ。
家族経営的な世襲制にはむしろ良いイメージはないんだが、そもそも今回の場合は息子さんの経営者としての能力自体分からない時点で経営乗っ取りしたような状況。これはこれで話が違う。2代目になって経営が急激に悪化したから、経営陣の刷新を求めるとかなら分かりますが。
むしろ現在の経営陣の経営が上手くいないからこその今回のコロワイドによるTOB
創業者の死後の財産の問題で揉め出したこともあるからこれまたどちらが絶対的に正しいとも言えないのがまた……。


コロワイド側は大戸屋の持ち味は店舗での手作りであることを理解して方針転換したようで。
こうなると「セントラルキッチン制はやめろ」を理由にTOB反対していた株主の皆さんがどう動くか分からなくなってきたような気がする。