心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

鎌倉殿の13人 第36回「武士の鑑」感想

「武士の鑑」と言う言葉が指すのは、まあストーリーを考えると畠山重忠なんでしょう。
梶原景時もそうだったけど、なんというか散り際にこそ武士の武士性が滲み出ますね。

周囲の人間がどんどん世を去っていく中で、北条義時は武士であることと、それとは真逆の生き方をしつつある現実との葛藤を生きているように感じる。
ドラマとしてももう後半戦。北条義時の物語は、どのような決着を迎えるんでしょうかね。

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畠山重忠、兵の準備をしてしまっているのが裏目に出た感じがありますね。そしてこういう時に限って、和田義盛のフィーリング的感覚が正解ってのがまた。
一方重忠は既に覚悟を決めているようです。

北条時政北条義時とで考えが完全に違えているのが……マジでこれ、りくさん本当に邪魔だなこの人。元凶じゃん。この人がいる限り鎌倉に平和来ないわ。

歴史としては、実際に重忠との戦いの総指揮を取ったのは義時なんだよな。その話を「戦いを止めるために義時自ら志願した」という形にするのは良いですね……。
義時と政子の会話の限り、既に義時は父親と戦う覚悟は決めているね。

もう勝てないって理解していても、自身の意地とか生き様のために戦うことを選択する畠山重忠。これが武士なんですねぇ……。
堕落していく時政と対照的。重忠は美しいです。
義盛、少なくとも北条義時には裏切るつもりがなかったことは重忠に伝えてやってほしいわ。あくまでも時政が悪いんだって。
ギャグみたいに言ってるけど「腕相撲はしない」っていうのは、決意は変わりませんという意思表示になっているのがアツいな。

おっ、和田義盛の戦術は畠山重忠に見抜かれていますね……。
戦が怖くない人間なんていないはずなんですがね。源義経みたいなやつは別ですが。

今年の大河、近年にしては珍しく結構戦をしっかり描いてくれるからいいですね。
「何故分かったァーー!?」和田義盛、本来そこそこ戦上手なはずなんですが……。

北条義時畠山重忠、一騎討ち。互いに兜を外し、インファイトだ!!
なんだか北条義時の心情を察するに余りあるというか。自分には戦う気はなかったのに、それを止められなかった罪を殴られながら受けているように見える。言い訳もしないし、最後には義時も重忠に命を奪われる覚悟もしていた気がします。
そして最後の最後に義時の命は取らなかった重忠。義時の真意はどこかで分かっていて、鎌倉の未来を義時に託したってことかな……。

「検めていただきたい、あなたの目で」
これは畠山重忠の首を検めるというより、自分のやったことの罪を受け止めろという義時の意思表示だと思いますな。
そしてその首を見ることができなかった時政よ。

もう義時は時政を見捨てるつもりで動いてるな……。
間接的に御家人から時政への信用をさらに削る工作をガンガン進めてますね。
さらに畠山重忠の遺領の配分を北条政子に託す義時。うーん、これ実際には義時、政子のことも試してるよね。

北条時政を消すために闇に堕ちる義時。
準備完了、時政の牙を奪い取ることに成功。
おーい時政、お前な怒るべき相手は横にいるりくさんだぞ……?


次回「オンベレルンビンバ」。
なんだこのタイトル……?調べたらイタリア語で「可愛い子の影」という意味だというツイートが出てきましたが。
音の感じは仏教の真言っぽいんですけどね、オンベンシラマンダヤソワカ的な。