心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

鎌倉殿の13人 第33回「修善寺」感想

タイトルからすると、修善寺に送られた源頼家がもう少し暗躍しそう。

一方で歴史的には、ここから北条時政の増長が加速していく。そんな暴走した時政を止めるのは息子の義時で、この辺がドラマとしてどう描かれるのかはかなり楽しみにしていますぞ。

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鎌倉将軍の就任の儀式となってきた、髑髏への誓い。
修善寺で腐る頼家が分かりやすく光と影の対比になっていますな。

執権別当北条時政
早速暴走し始めてるなあ……やる気はあるのかもしれんけど、頭が良くないのでバランス良くできないんだよなあ……。
そもそも「一人が突出した力を持たないため」の13人の合議制だったのに、気がついたら時政が一人で権力握っちゃっている現実。

この京に送り込まれた時政の婿・平賀殿が後々火種となる。先に書いちゃうと時政が次の将軍にしようと画策するみたいですね。

頼家、頼朝がそうしたように再起すると宣っていますが……あれは頼朝に付き従う人間がいたから、ですから。
頼家の場合味方がゼロに近い。三浦義村もはっきり「お断りいたします」と言い返せるレベルなわけで、ぶっちゃけ下に見ているわな。

「鎌倉殿は二人いらねえ」。これが全てですね。
頼家が戦う意志を持つ限り、まだ鎌倉には平和が訪れないってことですね。
泰時がまだ「鎌倉=北条」になっている現実をドライに理解できていないようで。うーん、今のところまだ泰時が義時の後継者が務まるのかまだ不安っすね。

実朝少年、武人になるよりも和歌などの方が興味ありそうですね。
とはいえ後鳥羽上皇が潜入させた源仲章、見事に実朝をコントロールが順調に進めているぜ……。和歌のスキルだって仲章の方がそりゃ遥かに上だろうしな。

あっ……これはもしかして……。
頼家くん、畠山重忠を調略するのか。全部鎌倉に帰ってから筒抜けで笑う。
でもこうやって疑心暗鬼を生んだ結果、重忠くんは時政に討たれる……のはこの後の話。

ともあれ頼家が叛逆心を持つだけでなく、それを実行に移してしまったので有罪。
泰時の「なりませぬ」がマジで論理性がないんだよな……。
泰時はなあ、まあ確かに「義時が失ってしまったもの」ではある感じがある。でもそれでは鎌倉を守れねえんだよなあ……。

善児が兄の仇であることに辿り着いた義時。
どうするんですかねえ……というところで、ここで善児を斬ってしまうと鎌倉守れねえから。ここで踏み止まれるから、北条義時なのよね。
そもそも善児も仕事でやったわけだし。義時も仕事でここまで闇に堕ちたわけだし。

運慶兄貴、まさかの義時の精神的な救いのポジションですか。
「お前、悪い顔になったなあ」
「だが迷っているから救いがある」
「悪い顔だが、良い顔だ」
「いつか、お前のために仏を彫ってやりたいなあ。良い仏ができそうだ」
なんかこのシーンめっちゃ刺さりましたね。

善児が真正面から戦うシーンは初ですか。
そして芽生えてしまった情により、一瞬の隙を突かれてしまう善児。
頼家が始末されるのは歴史的にも知っていたのであれですが、むしろ善児の終わり方がストーリー的にお見事ですね。
そりゃそうだわ、育ててきた娘の親の命を奪ったのは善児ですからね。

振り返ると、善児の生涯はかなり救いがないというか。子供に対する情が芽生えたことで死ぬのは辛いっス……。善児が背負ってきた罪のカウンターみたいなことなんですかね。


次回「理想の結婚」。
次回は多少コメディっぽいパートも入りそうですな。今週重かったから……。