心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

鎌倉殿の13人 第29回「ままならぬ玉」感想

今週もタイトルが指す対象が誰なのか気になりますね。前回の「名刀の主」に関しても結構複雑だったと思います、個人的には。
「名刀・善児」の主は梶原景時から北条義時へと移る一方で「名刀・梶原景時」は主・源頼家の腕がない故になまくらと化したというかなんというか。
刀は使い手によって名刀にもなまくらにもなる、という景時の言葉は重い。

そして今週は「ままならぬ玉」。まあ自然に考えるとこれも頼家かなあとは思うんですが、どうか。

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中間管理職・義時の苦悩が加速してる感じでしょうか。北条と比企のパワーゲームのバランス調整するのしんどすぎない?

梶原景時から善児へ渡されたものは……そう来たか。これ善児より先に義時が中身を見てたらヤバかったですね。
んであの時の娘が善児の後継者に。うーん、まあこのアサシンの系譜は王道ではあるな。

景時が討たれてから3日後の時点で三浦の爺さんも人生を終える。こうやって考えると、本当に「13人」だった時期短いな。
続けて安達殿も人生終了……。

比企能員のこの物言い、頼家のことを舐めてるのが言動と表情に出ちゃってると思うんですけどねこれ。こうなると頼家もさらに距離置きたくはなるよね。

頼家くん、どうしてこんなにダメ人間になっちまったんだろうか。頼朝が襲撃された時とかだいぶ優秀だったと思うんですが。
そして比企能員、露骨に本性隠さなくなってきてるな。

北条一族の中で一番やべえのが、政略戦争の実権りくさんが握っている状況よね。
源頼家に呪詛かけろ」はエグすぎる命令ですね。んでこの辺の話、おそらく北条政子には相談してないのがまた。

北条泰時へのスパルタ教育。こうやって内政能力を鍛え抜かれるんでしょうかね。
この台風被害による厳しい民の状態。ふと戦国時代の後北条氏を思い出しました。北条氏康とか民にめちゃくちゃ慕われていた為政者だからなあ。当時としてはイレギュラーなくらい民に優しかった人だし、戦国武将として相当好きなんですよね氏康。

政子の言った「頼家は、人を信じていないけど信じたい」ってやつ。これ頼朝も多分そうだったからこそ、政子は頼家の気持ちが分かるんじゃないでしょうか。

ここで北条頼時から泰時に改名させられるという。
こうやって自分に意見してくれる家臣を自身から遠ざけるの、典型的なダメな統治者ムーブって感じがあるな。頼家マジでさあ……。
自分の意見に反対する=邪魔者ってのがもう。「信じてないけど信じたい」の表現なんだとは思うけど、さすがにちょっとイラッとしてしまう自分がいるというね。

これは頼家くん、幼少期に父親の愛情を受けることができなかったことが影響している気がする。
頼朝にできなかった「人を信じること」ができれば、頼朝を越えることができる。
嫁さんの心からの声を受けて、既にちょっと変わってたのね。己の弱さを受け入れられた頼家。

「縄のようなものはないが、縄があったぞ!」
「鎌倉殿ォォォ!」
突然のコントタイム!!
そして全成殿、この人もまた義時と同じで人の間に挟まれる苦労人ですね。

今回はいろんな愛のお話って感じだったかな。
頼家と奥さんの話もそうだし、全成夫妻もそう。
そして時政夫妻もある意味で愛の話ではあるんだけど……あっ、回収し忘れた人形が……!怖い終わり方。


次回「全成の確率」。
義時の「ようやく分かったのです」は闇に堕ちる宣言、もう比企を徹底的に潰すってことでしょうか。
比企能員の変への前段階が描かれる感じかな。