心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

鎌倉殿の13人 第27回「鎌倉殿と十三人」感想

源頼朝が亡くなり、いよいよ真の意味で「鎌倉殿の13人」がスタートします。

とはいえ先週書いた通り、これから始まるのは13人による幕府運営ではなく、13人のドロドロの政争。
割と今作、鎌倉幕府の暗部をひたすら描いている感があって新鮮です。
地味にサブタイトルの方は「十三人」と漢数字表記なあたりもこだわり感じるよな。

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ついに後鳥羽上皇が登場です。鋭い洞察力と推理力、うーんこれは曲者感あるね。既に承久の乱が楽しみです。

おっ、はっきりと偽物だと宣言した上の義朝の髑髏。
やはりこれが本物であるかどうかではなく、これを本物と定義したことが大事なんですね。本物だから価値があるのではなく、頼朝がそれに価値を与えたという。

早速将軍である頼家のことはそっちのけで、北条と比企でバチバチ。それを感じているのか、頼家自ら完全実力主義宣言。
……かと思いきや、裏で頼家を操作しているのは梶原景時でした。うーん、この人はどうやって頼家にここまで取り入ったんでしょうか。
順調に梶原景時の変への線が引かれていってますねえ……。

京での事件が、そのまま鎌倉の問題に。
どうなんだろうなあこれは。頼家の判断は正しいんですかね……本当にこれで「朝廷との揉め事は回避」できるんですかね。御家人の問題は鎌倉で処理してこそ揉めない気もするんだけど。

これは頼家、割と分かりやすいというか。
頼朝に支えていた家臣じゃなくて、自分の世代からの新しい家臣欲しいんだね。

頼家くん地獄や……御家人達は(頼家から見て)しょうもない揉め事を起こすし、そこから逃げてきたら正室と側室がバチバチ喧嘩していて心が休まる場所がねえなこれ。

義時と金剛の会話シーン見てると、金剛くんの精神年齢半端じゃねえなと。頼家のことお父さんみたいなポジションで見てるやん。

はじめは5人衆だったのが、北条と比企のパワーバランス競争のせいで13人衆になってるのひでぇ状況ですね。倍以上って!
んで後半が軒並み政治まるで分かってねえ人が参入しまくってるのやべえな。
「佐々木の爺さんは」「もう死にました」続けて「もうすぐ死にます」。三浦義村のバッサリ感!ここは久しぶりに声出して笑ってしまいましたね。

12人まで決まって、最後に政子の一声で義時が参画。
「13人目」が北条義時っていうのがちょっと意味深ですね。ユダのメタファーですかね、これは。そうなると……将来的に義時は……うん……。

「少ない者に力が集まれば、良からぬことが起こる」。
これを言った北条義時の元に、最終的に力が集まっていくのがなあ……。

うーん、源頼家の苦悩が見える。
とはいえ頼朝との器の差が出ますね。頼朝は御家人のことを信用はしていなかったが、それを正面切ってその御家人に言ったりするほどの短慮さはなかったから……。行動でそれを表現することはあっても、言語として直接伝えるようなことはなかったように思います。
頼家は親世代と子世代で分断してしまうのではなく、能動的に分断を起こしてしまっている。これは梶原景時も「頼朝は亡くなるのが早すぎた」と嘆きますわ。

なんでしょうね、今回は「これから始まるドロドロを覚悟しとけよ」って感じの、箸休め的なコメディが多少多め回だったのかな。しばらく重めな展開続きましたからね。

次回「名刀の主」。
もう梶原景時の変が起きますか。早いなぁ……。