心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

鎌倉殿の13人 第23回「狩りと獲物」感想

さて、曽我兄弟の仇討ちです。
歴史としては工藤祐経は曽我兄弟の目的通りに討たれ、頼朝も狙われるも御家人たちによって守られてセーフといったところ。

「仇討ち」で思い出すのが、何年も前になるけど映画館で観た「柘榴坂の仇討」。桜田門外の変をめぐるストーリーだった作品ですが、切なくて美しい作品だった記憶がありますね。

さて、三谷幸喜の描く「曽我兄弟の仇討ち」。既に色々と背後で暗躍している人間も描かれているし、そう単純にはいかないでしょう。

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曽我兄弟の仇討ちの裏で暗躍している人物を知っているのは、北条家の中では義時だけという状態。
本当に時政は利用されているだけというのがね。父上、人がいいからなあ。この時代での「人の良さ」は弱点とも言える。
人の良さって秀吉みたいな二面性があって、初めて武器になる気がする。

万寿くんのデビュー戦、巻狩り。
こうやってみると、たしかに動物を相手にした形でも軍事演習だろうな。陣立てとか、軍勢の動きの練習の要素も大きそう。
「成長著しい金剛」っていうテロップがシュールですね。著し過ぎるでしょう。そして万寿と金剛のステータスの差をこの一瞬のシーンで見せつけるねえ。

うーん、結局比奈さんは義時に気があるってことですかね。
「ゆっくり背中を……向けないで」はなんか久しぶりわかりやすいコメディパートって感じだったな。

飛んでる鳥を一矢で落とすのは、金剛くんの弓術スキルが那須与一ランクなんですが……。
「戦に作法というものはござらぬ。それを九郎殿に教わりました」これを梶原景時が言うのは色々思うことがあるなあ……。

金剛くんが巻狩りの不正に口出しそうになるの、やがて北条泰時として厳正・平等に政治を行う人間性の片鱗を感じるな。
万寿、こんな感じだけど絶対自分の力で弓の達人になってやるって気概があるのはいいっすね。一緒に育った金剛が優秀過ぎてふてくされてもおかしくないとは思うんだけどね。

頼朝くんの浮気エピソード、まだ挟むのか……。
もういらないんじゃないですか……と思ったら、そんな夜這いのお陰で頼朝の命が助かるんかい。というか、そのまま頼朝の代わりに寝てた工藤祐経が消されるのすげえ流れだなオイ。
しかしこれ……頼朝くん浮気しようとすると生存するのなんやねん。これ2回目ですよね?つくづく「天に選ばれている」人間ですねえ……。

そして万寿くん武芸は下手だが、政治と統率能力がとんでもなく高くないですか?
こうなると万寿・金剛ペアの組み合わせが2人で完成していていいっすね。

源頼朝は命を落とした」という根本的に間違った理解のもとに、周囲全体が動いているのが最終的な大惨事の引き金になるのは恐ろしいですね……。
「敵討ちを装った謀反ではなく、謀反を装った敵討ちである」。
やっぱり三谷幸喜やべえな……「曽我兄弟の仇討ち」という事件そのものをこうやって味付けしてくるのか。

うーん……今回の一件、源頼朝北条義時のお互いに一点の疑心暗鬼ポイント増えた感じあるな。
「信じて良いのだな?」と聞いてしまった頼朝がまた。

源頼朝が為すべきこと。本人が既にそれを全て為したと思っているようです。
こうなってくると……今回の大河における頼朝の死因、純粋な落馬事故では済まない気がするんだよなあ……。

あっ、ここから範頼くん謀反の疑いに入るわけですか。範頼に関しては完全に可哀想な人になってないか。
これに関しては本当に悪いのは比企さんなんですが、そっちにも責任の話行くんかね?


次回「変わらぬ人」。
きっと変わらないのは源範頼のことだとは思うんだけど、なんか切ない話になりそうっすね。
頼朝と義経の関係と同じで、範頼の想いは頼朝に届かないんだろうな……。