心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

鎌倉殿の13人 第18回「壇ノ浦で舞った男」感想

さて、源義経の本領発揮である壇ノ浦です。

結果としては勝つことになる義経だけど、まあその戦果に失策が多すぎた感はあります。
天皇は命を落とし、草薙剣はロスト。勝ち方にも問題があり、暗黙のルールとして戦闘員以外には手を出さないはずが義経は船の漕ぎ手を攻撃させたとかしないとか……。頼朝の立場から見ると、義経は勝ちはしたけどだいぶ厄介な問題増やしてくれた感じはする。
Wikipediaで調べると、どうもこの戦の内容を巡って梶原景時と確執が産まれ、景時が頼朝に讒言した結果義経が……みたいな話もあるみたいです。
上総広常に関しても梶原景時が讒言した話もあったりして、そういう調べ物してると景時くんなかなか陰湿なやべえ人物像になってくるよ!

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大姫、心を閉ざしてしまいました。
まあこの扉を開くことができるのは八重さんな感じはある。彼女もまた自分の子供や父親のような大切な人を失っているし、その失い方も近いものがあるし。

範頼兄さんチームは九州に進軍、筑前攻め。撤退する場所を先に抑える。
なんだろうな……この梶原景時義経に心酔しているように見える動きは本心なんですかね……?頼朝の時もそうだけど、義経が神に選ばれた人間なのかを見定める景時。んで義経くんは神に選ばれていました。勝ってしまった。

頼朝の不安がいいですね。「義経は強すぎる」というのが。
この「大将が戦場で先頭に立つ」という義経のやり方が納得いかなくて、景時と仲が悪くなって頼朝に讒言……というのは調べたら出てきましたね。

三谷幸喜はギャグとか入れるけど、ちゃんと史実は入れてくるのがいいですね。
「船の漕ぎ手を狙う」ってのも残ってるエピソードだし、壇ノ浦の戦い序盤は源氏不利だったのも史実通り。
やっぱこの漕ぎ手という非戦闘員を狙うってのは、武士としての教育と精神性を持っていると無理なんだろうな……義経だからこそ行えた戦術だけど、それ故に真っ当な源氏の棟梁たらんとした頼朝は許せなかったんじゃないかとも思うんですよね。

「海の底にも都はありましょう……」ですね。安徳天皇はマジで悲劇ですわ。
何故入水に至ったんだろうな、これ。平家側が絶対源氏に渡さねえって感じだったんだろうか。
……平家は滅亡したが、その代償に失ったものが多すぎるんだよなあ……。
「勝てば何やってもいい」義経
「勝ち方も重要」な立場の頼朝。
この対比が難しいよな。

「この先私は誰と戦えばよいのか。私は戦場でしか、役に立たぬ」
この後義経が戦うことになる相手が兄・頼朝なのは哀しいお話。

立場としては義経の勝ち方を咎めなければならないけど、兄としては九郎が平家を滅ぼしてくれたことは嬉しい。政子に吐露した喜びはまた公私の対比。

おっと……しれっと梶原景時が讒言してますね。讒言ではなく事実なんだけど。
義経に対する頼朝の心評が下がっていく。直接会えないからどんどんすれ違う感じあるな、これは。
検非違使になっちゃってるせいで安易に鎌倉にも帰れないのがまた。

そろそろ景時くんが本性表してきたな。互いに神に選ばれ、手段を選ばない2人。頼朝と義経が共に並び立つわけがない……というのが景時の解釈ですか。野心というより、鎌倉の未来のためにこの判断をしているのか。
この時頼朝が義経に会っていれば変わったんですかね……。

地味にこのタイミングで義経と宗盛に交流パート作ってくるのアツいな。
ことごとく裏目。もう義経くんも頼朝から心が離れたというか、諦めてしまった。
法皇様にちゃんと仕えて、源氏として恥ずかしくないように生きる。これ自体はいいことだけど、これがまた悲劇に……。

人の心がないわけじゃねえんだよな、義経。戦になるとモードが切り替わるって感じであって。
直接交流のあった民からの慕われ方を見るに、やっぱ人間的魅力にも満ち溢れた人だった。

次回「果たせぬ凱旋」。
官位もらっちゃったりしてどんどん頼朝との関係は悪化、もう頼朝から討伐命令出そうですね……。
相変わらず義経に関しては一連の流れが全部悲しいわ。