心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

観光船の事故、普通に人災ですね

知床遊覧船の運営する観光船「KAZU 1」が知床半島時で浸水した事故。
はじめはこういうこともあり得るし、不幸な事故だと思っていたんだけど……情報が出てくればくるほど、本来防げたはずの事故という感想しか出てこなくて、もはやただの人災だと思うようになりました。

こうなってくると乗っていたお客さん達がただただ可哀想でならない。失わなくていい命を失ってしまったわけですしね。

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・当日は波が高く、他の観光会社の職員が前日の段階で「明日は船を出さないほうがいい」とKAZU 1の船長に伝えていた
・3月末の時点で船に目で見てわかる亀裂が入っていた

この2点の情報が出てきたので、海の状態も船の状態も出航させてはいけない状態だったってことが分かります。つーか損傷している船をそのまま使ってて「浸水しました」って、そりゃそうでしょという話だからね……。


Twitterでは「大きな意味でそもそもの根本は貧困にある気がする」みたいな話書いていた人もいたんだけど、さすがにそれは拡大解釈が過ぎるかなという感覚。自分の穿った見方になるけど、経験上なんでもかんでもこうやって国とか政治のせいに転化する論調の人は一定数ネットなどで見てきていて、そういう人は大概国や政治に文句言いたいだけですからね。

長いコロナ禍の影響で会社の経営が厳しくなっていて、少しでも売上稼ぎたかった……みたいな流れなのは想像はできるんだけど、どうやったところで人命より優先するもんじゃないんだよなあ。医療や食品ではなく、観光だしね。社員の生活が……みたいな話にまでなると分からなくはないが、それで多数の人が亡くなってしまったらダメですよ。


今回の事故で知床遊覧船という企業の信用は地に落ちた。
自分が常に金より信用のほうが大事だと思ってるのは、一回こういうことが起きると目先の金に飛びついてしまったことで、結果的にそれより遥かに膨大な損失になる可能性があるから。
今回なんか典型例で、これからコロナが落ち着いてみんな気兼ねなく旅行ができるようになった時、今回の事故を覚えている人は間違いなく知床遊覧船が運営する観光船の利用は見送るだろう。

現状どのくらい経営が厳しかったのかは分からないけど(今船を出さないと倒産するレベルとかだったなら多少同情はする)、今回の事故を起こしてしまったことでどうやってもこの会社は終了が近づいてしまったと思います。
ここから恒久的に利用者減るってことだから。これが信用を失うってことだから……。