心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

鎌倉殿の13人 第16回「伝説の幕開け」感想

今回のタイトルが指す「伝説」は、源義経のことでいいのかな?
ついに軍を率いて出立する義経、その戦の伝説。

いうて先週の頼朝の所業から割と立ち直れてないんですけどね、一視聴者としては。
あのタイミングとか理由で有力な味方である上総広常を始末する頼朝。なんというか、頼朝直系の将軍が3代で途絶えたことにも何か関連性を感じてしまわなくもない。因果応報っつーかなんつーか……。

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義時の息子の幼名は金剛!
上総広常消して、代わりに北条時政が呼び戻されるような感じ。
信頼ではなく、契約によって成立する鎌倉政権。うーん、これでいいのかマジで……。
北条が生き残る道は「これまで以上に源氏に取り入り付き従う」と時政は言ってるけど……これホントですか?それやりすぎて力を持ちすぎると頼朝に消されるんだぞっていう事件でもあったと思うんですけどね、上総広常の事件は。

しれっと梶原景時が偉くなってるね。
そして木曽を倒せばその所領、平家を滅ぼせばその所領が御家人に分配される。このシステムよ。日本の封建社会の萌芽的な……。
んでこれに限界が訪れるのが、天下統一を成し遂げた後の豊臣政権ですね。

木曾義仲サイドは頼朝と戦いたくないってのが切ないですね。
義経はやる気全開。戦の作法は分かっちゃいないけど、本能的な戦のセンスが爆発する源義経である。
義仲を挑発し、さらに自軍の兵力を少なく偽る流言。
義仲も義仲で流石の戦上手。挑発自体はかわしたが、兵力を流言は見破れず……。
木曾義仲による橋の破壊も読んでいる義経は、さらにそれを見切った戦術を組み立てる。
この数分の軍略のやりとりシーンは密度高くて面白かったですね……。

義仲が今日を離れ、義経くんが入京。
これは法皇様に気に入られましたねえ……。

きっちり源氏兄弟に挟まれている木曾義仲。完全に義経にしてやられたって感じでしたね……。
思えば悲しい人間だった義仲。その想いは真っ直ぐ正義だったけど、それが終始報われないような男だった。

義経軍は速攻で一ノ谷攻略戦。
セオリーで固まった坂東武者とは完全に戦の思考回路が違う義経
マジで梶原景時は本心から「あっ、義経の方が俺より軍才あるわ」って思ってたのか……。なんかキレてんのかと思ったけど、そうじゃなくて義経の軍略に戦慄してたのか。

義経の戦略、マジで「卑怯とは言うまいな……」を本気でやってくるな。
「戦はルール無用だろ」が義経です。

「戦に見栄えなど関わりない。そんなことのために大事な兵を無駄死にさせてたまるか」
この一言でまた梶原景時より上なんだよね。義経はその場で閃いているからなあ……。こういうのが真の天才ですよ。
一回馬から降りて、馬だけ先に崖を駆け下りさせる。こんなもんは逆に戦の場数を踏んでいる人間には思い付くことができないんだ。


次回「助命と宿命」。
木曾義高を巡って色々ある感じかな……。
しかし今回は戦の天才・源義経の大活躍回だったな。戦闘狂なのは間違い無いんだけど、同時に戦が恐ろしく強いのも描かれていて……今までのドラマや映画などで描かれてきた義経像とは違うけど、これはこれで好きな感じだぞ……。