心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

エルデンリング クリア後感想など

やっと日曜日にラスボス倒しまして(ラスボス直前でやる気なくなってしばらく放置していた)、まあなんでそんなことになったのかということも込みで色々書こうかなと。
前提として間違いなく面白かったゲームであることは表明しておきたいんだけど、その上で個人的にマイナスポイントに感じた点、特に「クリアするまでモチベが保たなかった理由」に重点を置いて書こうと思うので、文章の中身としてはネガティヴになることを事前にご了承ください。

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大味なゲームバランスと、理不尽に強いボス

移動がやたら速かったり(故に追い付けないので攻撃チャンスも少ない)、攻撃後の隙がほぼなかったり。最序盤のボスから嫌らしいディレイ攻撃モーション、広すぎる攻撃判定、高強靭故にこちらの攻撃を食らっていてもそのまま攻撃してくる、こちらの行動に対応した潰す動きを徹底して取るAI……。なんかどこかで「ボスだけが気持ちいいゲーム」とか皮肉書かれていて、あながち否定できない自分がいたわ。
とにかく強すぎるボスの皆様。思い返すと「あっ、このモーションのあとちゃんと殴れるぞ」みたいなことに気を割いて戦っていたのは、マルギットやゴドリック、あとはラダーンくらいだった。

んで、そんな強すぎるボスに対して「強え戦技と強え遺灰使う前提のバランスなんや」と言いますが……逆にそれら使うと弱すぎるんだよね。使った場合ボスが弱すぎるのもあるけど、途端にプレイヤー側が大して考えなくても良くなるというか。
遺灰にボスの攻撃が向いている時に背後から高火力戦技を叩き込む。中盤〜クリアまでのボスのほとんどは、これで処理できるようになってしまう。

理不尽に近い強さのせいで勝機がなかなか見出せず「何度も挑む中で学ぶ」という楽しさは薄れている(モーション的な弱点を持つボスが少なく感じる)し、逆に遺灰や戦技を使うとボスが途端に弱くなり、それはそれで「何度も挑んで学ぶ」という楽しさの前に倒せてしまう。
出血や毒などの状態異常が通るボスはかなり多いため、プレイヤーの操作技術よりも装備などの戦略にウェイトを置いた構造ってことなんですかね……?
どっちにしても、歴代のソウルシリーズやブラボ、SEKIROにあったプレイヤー自身の腕が上がって楽しいよねって達成感が感じられにくいデザインになってしまったような気がしています。

そう考えるとマルギットとか、振り返ると実はゲーム内での相当良ボスだった気はする。何十回も負けたけど、そうやっているうちにローリング回避のタイミングとか掴めてくるような強さではあったから。
序盤だから強力な戦技や遺灰もまだなく、結局はある程度のプレイヤーのテクニックが必要。本来のソウルシリーズってこうだったと思うんですけどね……。

強いだけならまだしも、戦ってて楽しくないボス

筆頭はラスボスのことですよ。コイツだけはネットで見ても、まったく擁護の声がないレベルでクソボス呼ばわりされています。
めちゃ広いマップでワープしたり大きく距離を取るような行動から、異常な追尾性能を持つ光弾の連射。近接攻撃だけのビルドだと本当にストレスしかない。
結局そこまで近接ビルドだったのを、知力特化の魔術ビルドに組み替えて魔術で倒しました。

降る星の獣のような、ラスボスとは逆の狭いマップにデカくて動き速くて攻撃範囲も広いような奴が配置されているボス戦とか。こいつの場合別の広い場所でも戦うことになるけど、そっちだと割と楽しいボスだったからこそ配置してる場所の理不尽さが際立つ。

強い弱い以前に「つまんねーボスだなこれ」って思ってしまうのがそこそこいたんですね。
「強い」と「理不尽・面倒」を履き違えているというか。そういう形での難易度の上げ方はプレイヤーとしては面白くはないよ、みたいな。

ゲーム後半のマンネリ感

ボス戦以外だと、後半になってくると気がつくマンネリ感がある。
探索して新しい洞窟や地下墓を見つけて攻略するのは楽しいものですが、後半になってくるとそんな洞窟や地下墓のボスが別の場所で戦ったボスの使い回しだったり、それを雑に2体同時に相手にすることで難易度上げていたりする場面が増えてくる。
こうなると新鮮な体験ではなくなってくるわけで、ゲーム全体のボリュームは凄いんだけど後半があんまり楽しめなくなっていた理由はここかなと。
敢えて嫌な書き方をすると、全部で100個くらいあるんじゃないかという思うような大量の洞窟や地下墓といったミニダンジョン。終わってみればそれらは似たような見た目の薄暗いダンジョンばかりで、ボスも別の所で見たのと同じものが出てきたりして。数は多いけど、それが純粋に楽しかったのかというと自信持って楽しかったと言い切れない。終盤になっても同じことしてますからね、基本的に。
RPGでずっとおつかいクエスト繰り返させられるタイプの退屈さにちょっと近い。強制ではないとはいえ、エルデンリングではそういうミニダンジョンのクリア報酬に強力な武器やタリスマンなどもあるし、何よりトロフィーを取得するために必要な武器の一部などもそういうところで入手することになるから。後半になってあんまりやる気なくても、強い装備が手に入る可能性があるから惰性でやっていた感じも若干ある。
ミニダンジョンが多いにしても、もうちょっと風景的なバリエーションも欲しかった感じはあります。

ボリュームありすぎて逆に……

ってことでゲーム中盤、ラダーン撃破から少し進むくらいまではすげー楽しかったんだけど、その後あたり……王都ローデイルクリア前後くらいから徐々にダレてきたというか。
やること自体はダクソシリーズと同じようなアクションしかないため、ゲーム全体が長すぎるせいで後半は変化がなく飽きてきてしまったのは個人的に否めない。ダークソウル3は最後まで面白かった覚えがあるので、ただボリュームがあるってのも難しいんだなと。
単純に1周が長すぎて、これを2周目以降周回するかというとなかなかそのモチベーションを保つのは難しいとも思います。
プレイ中は、ゲームが進行するにつれてどんどん自分の中でこのゲームへの評価が下がっていった感触。序盤100点、中盤90点、終盤60点、ラストは30点……みたいな感じで。新鮮さが失われてきた時に、新しい何かが供給されなかったのが厳しかったかも。比較すると、その辺はデスストランディングが進める毎に新しい移動手段やツールが増えていくので、上手いゲームだったと思う。

また、敵やマップ配置などに感じる一種の理不尽さや、長すぎて後半ダレてくる感覚など、なぜかダークソウル2と近いものを覚えました。ダクソ2とエルデンリングの製作チームが同じ人多いんですかね、これは。強さや敵配置に納得性があればいいんだけど、ただの嫌がらせに近い状態になっている場面が多少。


改めて書くけど、フロムの死にゲーがこのボリュームで遊べるってのは確実に面白いポイント。
その前提で、これまで書いてきたようなことを感じたという話です。
すげー面白いんだけど、いわゆる「神ゲー」かというと手放しでそう言い切れない気もしています。フロムのゲームの時点で書くまでもないけど、やっぱり合う・合わないは間違いなくある。
さらにその上でフロムのゲームに親しんだ人の中で合う・合わないが出てきそう。Bloodborneみたいにある程度コンパクトにまとまっていたほうが良いって感じる人は出てくると思う。