心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

ニーアリメイクの手触り感想

サブクエスト全部やりながら進めているので、未だに少年編プレイ中ですけど現状での感想としては正しく「バージョンアップ」だなあというクオリティ。

ニーア レプリカント ver.1.22474487139... - PS4

ニーア レプリカント ver.1.22474487139... - PS4

  • 発売日: 2021/04/22
  • メディア: Video Game

便宜上この記事のタイトルでは「リメイク」と書きましたけど……実際としては。
「リマスター」と呼ぶには大きく進化している。
「リメイク」と呼ぶには古臭さが残る。
ディレクターであるヨコオタロウ氏が言っていたように「バージョンアップ」という表現が本当に適切だなあという感触です。

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ストーリー・世界観など

フルボイス化なども行われたけど、原作であるPS3の「ニーアレプリカント」プレイ時の記憶と擦り合わせてもそれによって何かが変化したという感じはあまりないんですよね。
街の人が喋ったりするのは今のゲームでは割と普通だし、原作の方でムービーシーンだった箇所はムービーシーン、そうでなかったところはそのままセリフ送りしながら読み進めるって感じでプレイフィールも変わらない。

この辺は意図的に原作の時の感じを残したんでしょうね。「ニーアレプリカント」のニーアレプリカント性(良くも悪くもなんだけどさ)がちゃんとあるというか。
サブクエストこなしてる時の露骨なお使いしてる感とかね。ああやってフィールド行ったり来たりしながらBGMと風景に浸ることがまたニーアの世界観に浸ることでもあるし。

追加エンディングや追加シナリオがどんな感じなのかも楽しみなところ。ここはオリジナルにはなかった要素だしね。

グラフィック面でいうとカイネが可愛くなりましたねえ。自分はさほど気にならないけど、カイネというキャラクターを考えた時にちょっと違和感あるって意見は分かる。口がめちゃくちゃ悪い暴力的な人ですから、原作のちょっとキツそうな外見の方がイメージ通りではある。

バトルシステム

ここに関しては劇的に変わっていて、正直原作の方はストーリーと世界観に浸るのがメインのゲームってくらい戦闘システムは粗いものだったのが随分と楽しくなっています。ここはリメイクと呼んでもいいくらい改善されていると思う。

直前ガードからの大ダメージ攻撃や斬り上げコンボ始動。ボタン長押しで異なる攻撃モーションに変化して、単純に使い分けも楽しい。中距離の雑魚集団に弱長押しで飛び込んだりとかね。
攻撃しながら同時に魔法をチャージできるようになったから、魔法チャージしつつ攻撃〜回り込みで回避〜魔法を撃つみたいな動きとかが可能に。
ニーアオートマタの戦闘の感触に比較的近い。
青年期に入れば大剣と槍も使えるようになるからもっと楽しくなりそうなので楽しみ。原作は槍で突進しまくるゲームだったので(それが強すぎて)、ゲームバランス的にもどうなったのか気になるところ。

音楽

ニーアレプリカントといえば音楽。
ここは原作の時点で100点満点の質だったのでどうしてくるのかと思ってたんだけど、基本的には原曲に限りなく近いものに少し調味料を加えたって感じで、何というかプレイヤーの気持ちよく分かってくれてるなあ……と。

ニーアの村で流れる「イニシエノウタ デボル」。
アコースティックギター一本を背景にして、デボルさんが村に伝わる言語の意味すら分からなくなったイニシエノウタを歌っているものだけど、これもほぼ原曲通りのところに1フレーズ追加された。
この追加部分がまた素敵で。元のイメージ壊さないでいいアクセントがされた印象です。
平原マップで流れる「光ノ風吹ク丘」も同様にフレーズ追加。これまた良い感じ。

もはや音楽に関しては「原曲そのまま引っ張ってきてくれ」ってくらいに、元から変えないでくれという気持ちだったんだけど……結果は基本的に原曲準拠の上でほんのりアレンジといったバランスで、僕は大満足です。
何より一番好きだしおそらくゲームやっててトップクラスに聴くことになる「イニシエノウタ デボル」のアレンジ部分もすげえ好きな感じなのが最高。
噴水の近くで歌い続けるデボルさんの横でコントローラ置いて、しばらく音楽聴くところまではみんな共通だよなぁ!?

まとめ

ってことでこのゲーム、評価が微妙に難しいんですよ。
自分みたいにオリジナルの「ニーアレプリカント」をプレイしていた人からすると、強力な思い出補正がかかるので割と手放しで高評価になってしまう。

ただ今回がニーア初プレイって人を想定すると、ストーリーや世界観、BGMが合えばがっちり心を掴まれる一方で、ゲーム的な不親切さや作業感のあるサブクエスト、そしてなんか古さを感じる感触をどう受け止めるかで評価は変わってきそうかなあと。

あくまでも「PS3版のバージョンアップである」ということを意識して買わないとダメな感じはありますね。