心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

鎌倉殿の13人 第1回「大いなる小競り合い」感想

さて、今年からコロナでズレた大河ドラマのサイクルも元に戻りまして……。

北条義時を主人公にした、少し変わった鎌倉幕府の物語が描かれそうな「鎌倉殿の13人」がスタート。
既に平家の世の中って感じだけど、ここから幕府ができまして……そして本当のタイトル回収は、頼朝が他界してからってのが面白ポイント。
キャスティングもかなりいい感じだし、視聴前の期待感は結構高めです。

スポンサーリンク


後ろに“姫”を乗せ、疾走する青年。……今年は主人の子役時代なしですか。真田丸もそうだったっけな。
オープニング曲は壮大で良いですねえ。3D地図担当がシブサワ・コウで安定のコーエーさんテクノロジー

北条政子北条政子ですねえ。小池栄子は完璧に近いキャスティングだと思う。
初登場の人物の名前と同時に一時停止がかかる演出はちょっと龍が如くを思い起こさせる。

この開始時点で既に頼朝が敗北して流罪になっているというのが新鮮ですね。歴史としては源平合戦の前半部分全部ないようなもんだし。
義時くんは開幕伝聞で失恋するという。
……しかし思いっきり全部現代語で喋るなあ……。

頼朝は政子の尻にしかれることを思うと大泉洋は完璧キャスティングだし、松平健の清盛はもうそのまま清盛だし。
マジでキャスティングに疑問がないですな。代わりに「予想外に良いじゃん!」が起きにくいんだが。

義時の兄は平家嫌い。それで頼朝に協力することに勝手に巻き込まれる義時である。
自分から「お支えします!」じゃない出会いなのね。
なんか義時くん、八重さん、頼朝で三角関係になるのがストーリー前半の軸の一本になるか。
「平家をぶっ潰すぜ!!」は完全に当時の言葉遣いから逸脱しすぎだろこれ……。

やっぱ頼朝、都会育ちなのもあるから政子的には「おっ、イケメン」みたいな感じなんですかね。
義時の兄ちゃんとその仲間が思考回路シンプルすぎるやん。
「平家の世、結構穏やかに過ごせてるじゃん」
「平家と繋がってる奴はだいたい嫌な奴だぞ」
なんだこのふんわりしすぎたトークは……。

完全に頼朝と政子のパートコメディですね。
義時の親父と頼朝がバッティングしそうになるシーンなんかは実に三谷幸喜
蹴鞠は蹴鞠で現代リフティングだし。

終盤の伊東祐親と北条義時の会話からがピリッとした場面へ。
鶴丸が暗殺され、それですら諦念している源頼朝。八重という女性がいながら政子と仲良くする。頼朝という人間が掴めない義時。
だけど内心ブチギレていた頼朝は、伊東祐親を消すことを命じる。

「大いなる小競り合い」というタイトルは秀逸ですね。地方で行われた“小競り合い”が、これからの未来を変える男・源頼朝を巡る“大いなる”ものだったと。

オープニングで“姫”と呼んでいたのは女装した頼朝だった!
木曾義仲藤原秀衡源義経後白河法皇。これからのドラマを彩るエゲツないメンバー紹介が行われて第1回は終了。

次回「佐殿の腹」。
ちょっとまだストーリーとしてどうなっていくのかは分からんなこりゃ。頼朝が若干ヘタレ要素出してくるのは分かったけど。「挙兵しない」って言ってたし。


1話目の感想としてはめちゃくちゃ現代ナイズされているというか。感覚としてはちょっとやり過ぎてしまっているように感じてしまいましたね、特に前半。「青天を衝け」以上にこれ大河ドラマ?と思ってしまうほどでした。交互に緩急がくるならいいんだけど、1話目に関しては緩急の緩が多過ぎますねえ……。
反面頼朝の存在が伊東祐親にバレてからはシリアスに。今回はまだ日常部分多めだからこうだったけど、頼朝挙兵に向かうに連れてこのバランスも適切にグラデーションしていくと良いなあ……若干そこ不安ポイントではある。

個人的にはちょっとナレーションの長澤まさみが微妙ですね。ナレーションとしては声がこもっているというか、ここは素直にアナウンサーさんなんかの方が良かったような気がするんだけども。

とりあえず事前の期待値が高過ぎたせいなのか、思ってたよりも「まあこんなもんか……」みたいな感想になってしまった。
次回以降観てどうなるかですね……。