心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

鎌倉殿の13人 第47回「ある朝敵、ある演説」感想

今回入れてあと2話ですか……。

「朝敵」という単語で調べると会津藩がヒットしますが、そもそも朝敵というシステム?結構不思議で。
具体的なパワーではなく象徴的な権力として絶対に逆らえない朝廷から敵認定されるってのは、日本史上でもそこそこあるわけです。平将門とか足利尊氏とか。
で、その朝廷側の官軍に負けて終了する将門なんかは流れとして自然なのでまあ分かるんだけど、朝敵になってそのまま官軍倒しちゃった義時や尊氏が、そのまま長期政権の始まりの最高権力者になるのが変な国だなあって、日本。
天皇=直系の神の子孫」という構造が、中国のような皇帝ごと入れ替わることを妨げているのは分かるんだけど……やっぱ不思議よね。そのおかげで世界最長の王室として日本の天皇家は今も残っているんだけど。

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実衣は尼副将軍に。
義時くん流石に白々しすぎませんかね。みんな義時に優しすぎない?自分の身内の首を刎ねろって言ってた人間だぞ?
……三浦義村くん、身体ムキムキ過ぎませんかね?いい身体すぎて話が入ってこねえ……。

源頼茂のクーデター……的なやつか。
源氏の跡目争いに巻き込まれた結果、内裏が炎上。
ちょっと調べたけど、この事件もそのバックボーンはイマイチはっきりしてないみたいですね。頼茂が将軍就任を狙っていた説、後鳥羽上皇によって口封じされた説、色々あるみたいです。

後鳥羽上皇、内裏修復の費用を日本中の武士から徴収する作戦。義時だけがその費用徴収を断ると読んで、孤立させるのが狙いですか。
これ、アレだなあ。義時自身が朝廷や神仏を信じているかはどうでもよくて、御家人が朝廷に権威を感じているという「事実」の方をドライに見ていかないとダメよ、義時……。

叔父上、ぶっちゃけ愛嬌のステータス相当高いっすからね。それがないと上皇と不遜を働いた上で仲良く蹴鞠して……みたいなことできるわけないんだよな。

おっ、泰時が後鳥羽上皇の狙いに気が付きました。というか、まあそう考えるよねうん。
そしてつくづく三浦義村、立ち回りが上手いわい……。でも義時にバレるとやべえよな。

三寅さまと北条義時の関係、若干秀吉と三法師さまの関係に似てるなあ。朝廷でいう摂政ポジションよね。

「朝廷と組んで北条を討つ」のは、三浦としてその先のことを考えるとそれで正しいのかね?
というところでついに後鳥羽上皇が挙兵。ここまでの流れはずっと後手後手に回ってますね、北条義時というか鎌倉というか。

あっ、三浦義村マジで立ち回り上手いなあ。自分一人のところにだけに届いていたら、この院宣を義時に提出してなかっただろうね……。
今回の話を見てると、朝廷の調略能力の高さがエゲツないのがよく分かりますな。多分この能力の高さは史実通りだなと思います。

結構意外なんだよな、泰時の方が「戦いましょう」って言い出すのは。
ここまで鎌倉内部を血まみれにしてきた北条義時が、朝廷との戦いを避けるために自らの命を捨てようとする。
あとホンマにのえさんさあ……。菊地凛子の演技が上手いせいもあってか、終始自分のことしか考えてないダメな人感出てすげえわ。流石に義時が自分の命捨てようとしていることには多少思うこともあるみたいですが……。

平清盛源義経源頼朝
地方の豪族の次男坊が、それらの英雄達に並ぶ立場に至った。
うげえ……北条政子、ここにきて「北条義時を守るため」にあの演説をするのか。
三谷幸喜よぉ……やってくれるよ本当に……。

ここまで残虐ファイターだった北条義時が、鎌倉を守るために自らの命を差し出そうとしている。
罪に染まり切った北条義時がやってきた罪は、全て私欲ではなく鎌倉のためだった。
しかもこれ何がいいって、義時の命を守るという目的のために御家人達が義時の意に背いているのがたまらんですね。


最終回「報いの時」。
私欲ではないとはいえ、おぞましいほどの罪を重ねてきた義時に下される報いが最終回ですか。
三谷幸喜が用意している最終回、果たして……。