心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

青天を衝け 第39回「栄一と戦争」感想

今回は日露戦争だと思うんだけど、前回ナレーションだけで始まって終わった日清戦争と違って、日露戦争渋沢栄一の人生にとって重要だってことなんでしょうかね。
……逆に日清戦争は大して関係なかったのか?

日露戦争に関しては、少し前に分厚めの文庫3冊に渡る「日露戦争史」を読んでいるので、個人的に色々思うことはある。
江戸時代の終わりからあまりに短い時間で、急速に発展しすぎた日本。
なんといいますか「勝ってしまった」感はすごいんだよね、日露戦争

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「日本を世界に並ぶ国にする」が一つの目標なので、日清戦争の勝利を素直に喜ぶことができる栄一たち。
なんかその戦争で亡くなった人々のことが抜け落ちているのがまたなんとも。

徳川慶喜からこんな言葉かけられたら、惇忠も報われ……というかそのままオープニング入る前にナレーションで他界するんかい!
幕臣であった渋沢平九郎」と慶喜が言うのが深みありますね。この人はちゃんと自分の過去や責任なんかを背負って生きてるんだなと。

日本の金融王・渋沢栄一
アメリカでルーズベルトにも会えるとは、マジでとんでもなく出世してるんですね。なんかドラマだとそういうのが伝わりにくくて……。
なんか荒れてた篤二も家業を手伝っているそうで。

さて、ロシアの名前が出てきました。
児玉源太郎も出てきて、グッとドラマの空気感が変わったね。要するに政府としては、栄一に経済面をまとめてもらって協力して欲しいと。
「ロシアが朝鮮半島と手に入れれば、次は日本が危ない」はそうだろうなと。

ぶっちゃけ戦争すると、テクノロジー面は大幅進歩したりしますしね。上手いことやれば総合的に発展するのは事実なんだよなあ……。
本音じゃないことを言わざるを得ない栄一。
なるほどねぇ……ドラマの通りだとすると、日露戦争へと日本を進ませた一因が渋沢栄一にもあるってことですね。

栄一ダウン!これ何歳くらいなんでしょうか。
戦争の時に限って体調が悪くなる栄一。今回は本当に重症のようですな。もう跡継ぎへの遺言残しとかないといけないくらいか。
銀行の跡継ぎは佐々木くん。
篤二くんは栄一がやってるいろんな事業全部継ぐのかこれ。篤二がプレッシャーで壊れちゃう!

渋沢篤二、やっぱり徳川慶喜によって立ち直るのかなこの展開は。
なんか、初めて徳川慶喜が感情100%で栄一に声かけてる感じがエモいっすねえ……それきっかけで回復する栄一。

バルチック艦隊倒しちゃったァ!必殺の東郷ターンですね。
まああれ、直接ぶつかる前のタイミングで相当バルチック艦隊が疲弊していたらしいけどね。

小村寿太郎とか出てくるといよいよなんだよな。
単純に経済的にこれ以上戦えないため、ポーツマス条約を結ぶしかない。ただこの条約の中身が弱腰すぎて、小村寿太郎の命危なかったってのは本でも書いてたな。

やはり日清戦争日露戦争も、当時の日本の国力に対して身の丈に合わないレベルのことやってしまったんだよな……。
戦争するほどの国力は本来ないのにやってしまい、しかも“勝ってしまった”のである。

うーむ、戦争の重い話と並行して徳川慶喜伝記の話が進むのはなかなかリズムが……と思ったが、その徳川慶喜の話す幕末の話が重いという。
「人は、誰が何を言おうと、戦争をしたくなればするのだ」
今の日露戦争での状況、幕末の慶喜が背負っていた状況と同じだったことが今明らかになる。
本当に今年の徳川慶喜の掘り下げ方良いよね……。

次回「栄一、海を越えて」。
ラスト2回は15分拡大。ここから色々一気に畳んでいくわけですか。どうやって終わるんでしょうかね、今年は。