心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

憲法違反ねえ……

野党が求めている臨時国会の招集を見送るってことで、「憲法違反だ」と政府が批判されております。
以下NHK NEWS WEBから引用。

野党側が求めている来月上旬からの臨時国会について、政府・与党は、召集を見送る方向で調整しています。これにより、来月の自民党総裁選挙前の、衆議院の解散は日程的に厳しくなり、与党内では、10月の議員の任期満了に伴い衆議院選挙が行われるという見方が出ています。

政府 臨時国会の召集見送る方向 自民総裁選前の解散厳しい状況 | 2021自民党総裁選 | NHKニュース

確かにこれを無視するのは、憲法53条に違反しているのです。
ただここに関しては過去にも散々問題になったことがあると思うし、そもそもちょっと引っ掛かることがあるのでその話をしていいっすか?

スポンサーリンク



招集期限が書かれていないという穴

Twitterではその界隈で有名な黒○深さんみたいに、無条件で政権を全て擁護するつもりもさらさらないので「臨時国会自体を拒否する」ってやり方はどうかと思ってはいるけど、今回考えたいのはそういう単発での話じゃない。

まずその憲法53条をここに記してみます。

第五十三条
内閣は、国会の臨時会の召集を決定することができる。いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は、その召集を決定しなければならない。

今回に関しては確かに4分の1以上の要求があったらしく、「野党が要求した場合召集しないと憲法違反だよ」は事実だけど、いつまでに召集しなければならないということは書かれていないんですよねこれ。
憲法の穴というのはここで、要求されても「はい、じゃあこっちのタイミングで召集しますね」って感じに先延ばしできてしまうんですよ。「要求されたけどやらないよ」と言わなければそれで通ってしまう。

屁理屈だという意見での批判は当然だし、自分もそう思いますが……じゃあなんで今まで、憲法53条に時間的なリミットを追加するような“憲法改正”を要求してこなかったのか、これが分からない。

はじめに書いたように、全く同じことが過去何度かあった記憶があるんですよね。
これが嫌なら、こういう逃げ方を許さないために野党側が憲法改正を要求する流れになるのが自然なんじゃないかと思うんだけど、過去にそういう動きがあったことはあるんですかね?そこが引っ掛かるのよ。

少し邪推すると「今要求したら召集拒否してくるはず」=国民の政府に対する印象にマイナスイメージを与えられる、まで分かった上で今臨時国会要求してんじゃねえのかな、とか。
内閣不信任案とかもそうだけど、わざと「断ったら悪い印象になる状態」を維持したまま「断るだろう」ってタイミングでこういうこと言い出して、与党の支持率削るみたいな狙いはゼロじゃなさそうなんだよね。

本気でこの憲法違反を問題にしたいなら、ずっと前から憲法の文章に問題があることに言及しているべきだと思うんですが……その辺どうなってるんだろうか。