心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

青天を衝け 第17回「篤太夫、涙の帰京」感想

恩人である平岡円四郎が暗殺されたことをまだ知らない栄一。
かつての仲間達とは仲違いしたとはいえ、それなりの人数をスカウト成功して意気揚々を帰京する栄一を迎えるのは悲報ですか……。

今回は禁門の変も描かれる。栄一が帰る頃には、京はどうなっているのか。

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まずは江戸に向かう栄一達。
尾高惇忠は釈放されたって感じで、こちらは良いニュース。
一方で平岡円四郎の死が奥さんに伝えられました。
こう直接的に光と影をバッサリ対比させられると、余計に平岡円四郎他界が突き刺さるわい……。

徳川家康的にも、ここからの幕末は荒れ狂ってきますね。最後の火種が爆発していく感じかな。
井上馨伊藤博文。のちにこの二人も渋沢栄一に関わってくるのね。
アーネスト・サトウって教科書に載ってたかなあ?懐かしい名前だ。

徳川慶喜は戦はしたくないわけだけど、実際に長州が攻めてきてしまったら守るために受けざるを得ないよなあ……。
ここで薩摩がアドバンテージを取るために動く。この辺の動きって複雑で分からんけど、一応慶喜と薩摩は同じ向き向いてはいるのよね、本当に一応だけど。

栄一達は江戸の一橋邸で、平岡円四郎の死を知る。
これは理解が追いつかない。個人的にはしかも命を奪ったのが水戸の人間ってのが余計に混乱させる気がする。
一番の恩人が、自分の知らない間にあっさり世を去ってるのショックだよなあ……。

天皇の命令により、徳川慶喜は長州征伐へ動き出す。
これって徳川慶喜の初の実戦ですかね。まあこの時代まで来ると、実戦を経験した武士自体少ないと思うけど。

「御所に突入」ってあっさりナレーション言ってたけどとんでもなく畏れ多いことしてるよね、長州藩
薩摩強いっすねえ……。こうなると政治的なパワーバランスが薩摩に傾くってことで、まあ西郷さんの計画通りですか。
……なんかこの頃の長州藩ボコボコにされてますね。禁門の変では返り討ちにあったあと外国の船に砲撃喰らうっていう。

栄一は江戸で禁門の変を知り、いよいよマジで攘夷自体が終わりなんだなと感じている様子。
一難去ってまた一難。長州が敗れた後は天狗党が動き出す。今週目まぐるしいな。

うわあ!掛け軸に平岡円四郎が手紙を残してやがった!!こんなもん泣くやないか!!
奥さんに宛てた手紙。結果的に遺言になってしまった手紙。自分が死ぬことを想定していない手紙だからこそ余計効くなあこれ。

そうよね、栄一地元に帰れないなら、逆に地元側からこっそり会いに来るのは問題ないよな。
親父殿粋ですねえ。嫁さんと子供を合わせるために動いてくれたのか。

「かつての仲間が幕府と戦ってる」
これ過酷だなあ。客観的に状況見れば、栄一達の方が裏切り者だし。その辺は栄一自身もちょっと分かってるんじゃないかな、だから辛い。

すげえなあ……役人さんさあ、相手はもはや一橋家臣、つまり幕臣相手にこの態度取れるのは流石に理解に苦しむというか。
今まで自分たちを見下してきた役人を、平岡円四郎が取り立ててくれたおかげで乗り越えた瞬間。まあでもこれ、未だにゴリゴリの身分社会であることを証明してもいるシーンだよな。

天狗党は結局ジリ貧ですか。追い詰められていっそ京に上洛する計画を立てた。
この辺尊王攘夷のなんか気持ち悪いところで、天皇に自分達の気持ちを伝えるために天皇の住む京を攻撃するっていう……。ここのサイクルが個人的には理解できないんだけど、そのくらい狂ってたって意味でも尊王攘夷とは「呪い」だったのかね。
これ平岡さんの命取ってなければ、徳川慶喜天狗党絶対許さないマンにはなってなかったんですかね。

今回は死してなお平岡円四郎が主役の良い回でしたね。
みんなの心の中で平岡円四郎が生き続けている。仕事ができる上に人格的にももめちゃくちゃ慕われた人物。理想の上司・同僚・部下・友人・旦那さんって感じで本当に完璧超人でした……。


次回「一橋の懐」。
この懐って財政的な話かな?