心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

青天を衝け 第10回「栄一、志士になる」感想

ようやく渋沢栄一が歴史にしっかり関わり始めますかね。これまでは実質藍売りの民間人と、徳川幕府の話の2つが進んでいたようなもんですから。

後醍醐天皇 (岩波新書)

後醍醐天皇 (岩波新書)

最近読んでいたこちらの本「後醍醐天皇」。
彼が一度成したもののすぐに足利尊氏によって終了してしまった建武の新政だけど、そんな天皇親政という形はこの幕末という時代、それこそ尊王攘夷・王政復古という形で再び時代を動かすことになるという。
やっぱ歴史って、こうやって時を超えて縦に繋がってることを知るとすげえ楽しいよね。

スポンサーリンク


「百姓だって、この世の一辺を担ってんだ」は栄一くんカッケェじゃない。
親父があっさり許したのはちょっと意外だったなあ。

和宮が考えている江戸がすごいっすね。「武士が首を取り合う国」武蔵。
海外の人で今の日本をサムライとニンジャの国だと思っている感じですかね、この感覚は。現代と違って情報伝達の精度も速度も全然貧弱だろうし……。


とかいってたらあっさり栄一が江戸到着。栄一が見た江戸は随分荒れてしまっていました。
「江戸は呪われた」みたいなこと言い出したこの人に対して、栄一の考え方としては理解に苦しむんじゃないかな?この人基本的に科学的・論理的人間なのは、姉ちゃんの憑き物一件で分かってるしな。
「俺たちが神風を起こす」という言葉に対して、栄一と周囲の人が思ったことが違う気がしますね。周囲はいわば宗教的な意味で受けたのと一方、栄一は自分達が時代を動かせると思っての意味で受けたんじゃねえかな。

……真剣って持った瞬間に全然違うって言いますよね。
稽古だとしても「人の命を取る」という覚悟を決めるのは根本的なステージ変わると思うわ。「上がる」とは言わないぜ?

さあ帰ってきた栄一は何食わぬ顔ですが、しれっと江戸で内面はだいぶ激変してると思うんだけどなあこれ。草莽の志士になっちゃってるし。


開始20分で徳川家康登場!!サブタイトルのルール壊れたかと思ってたら、今度は家康オープニングルールと壊れたよ。

まあ千代さんが体調悪そうにしてるの見て、なんとなく妊娠なんだろうなとは思ってたけど……。
こうなると栄一としては生き方悩みそうですね。国を変えたいという志で張り詰めていた中で、こうやって守るべきものが増えた。

うーん、14代将軍はちゃんとした人間ですねえ。
和宮もイメージがビースト感あふれるやべえ武士だと思ってただろうから、ちゃんとした人間で肩透かし喰らった感じですな。


いよいよ幕臣暗殺計画が……。長七郎兄貴がその実行を託されてしまいました。
うーむ、運命が動き始めてしまいました。
それを感情ではなく、理詰めで長七郎を止める栄一。一人斬っても変わらない、幕府というシステム自体を壊さないといけないと。
「幕府を転覆させる」これが最終目標であり「安藤を斬る」ではそれを達成できない。
なんつーか栄一、死んで欲しくないから行かないでくれとか言わないのがいいんだよな、今年。


安藤暗殺は失敗。長七郎も参加してたら命を奪われてただろうな……。
この未遂事件が「坂下門外の変」だそうです。正直知らんかったわ。幕末の勉強してえな。


次回「横濱焼き討ち計画」。
ついにタイトルから栄一すら消えましたが、やべえのがこの横濱焼き討ち計画を推進する側なのが渋沢栄一ってところだよな。来週はなかなかハードになりそうです。