心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

麒麟がくる 第四十三回「闇に光る樹」感想

ついに終わりが近づいてきた「麒麟がくる」。
このタイミングで最終回に黒田官兵衛が出てくる情報が解禁されたけど、黒田官兵衛を多少知ってる人なら「いや荒木村重謀反の時に出せよ!」感は多少ありますね。

今からちょっと総評というか全体の感想を書いてみると、やっぱコロナによる番組中断以前と以後とで正直なところクオリティ下がったような気はしなくもない。
具体的には合戦シーンなどが露骨に減り、各種重要なポイントが一瞬で終わったりナレーションで処理されたりが目立った印象。主人公である明智光秀の動きも、振り返るとなんかガバガバというか信念みたいな物が行動とリンクしてない感じを受けてしまいました……まあこの辺は最終回の感想でちゃんと書いてみます。

スポンサーリンク


やっぱ光秀の丹波攻略がほぼ全てナレーション処理なの、本当に残念なポイントです。期間の長さも考慮すると、光秀にとって一番苦労した戦いだと思うんだけどねえこれ……。

おっ、森蘭丸出てきましたか。今年は美少年というより漢前系ですね。
せっかく光秀が生かしていた丹波で降伏した土着の武士、信長があっさり磔にした後首刎ねてるの怖いっすねぇ……。恐怖政治すぎるぞおい。
信長側の思考回路を想像するに、もう誰一人信用できなくなってる感じはありますね。だからとりあえず命取っとくみたいな。消してしまえば自分に反抗したり裏切ったりすること自体が起きないという。自分が周囲に恐怖しているから周りを恐怖で支配するような。


羽柴秀吉細川藤孝が内通。内通というか同じ信長家臣だけどさ。
この秀吉の「ちょっと最近の信長なあ……」自体が信用できないのが実に今年の秀吉。周囲の人の信長不信を操作しているような気がしてならない。

「信長が」「朝廷に」命令している。
こうなると信長元来の行動速度の速さ、それが光秀達からすると悪い方に動く。
「何かが……変わった」という光秀だけど、結構前から信長は変わってたぜ?


近衛前久細川藤孝も「頼りになるのは光秀っしょ」なんだけど、信長に対抗するほどの力があるとはまだ言えないよねえ……。
秀吉は本音では武士が嫌いだから公家贔屓てますか。うーん、まあ分かる気はします。多分本質的には秀吉は武士という身分自体も道具でしかない気がする。立身出世のためならなんでもやる。

ほら、本願寺開城もナレーション。佐久間信盛追放もナレーション。ここをちゃんとやって欲しいってところ削るんだよなあ今年の大河は。


光秀が見る夢。
闇の中に光る樹を登る男がいる。それは信長に見える。
その樹を根本で切ろうとしているのは自分……夢の中で信長に対して殺意を抱えている光秀。うん、これ深層心理での本心ですね。どこかでもう信長の命を奪わないと止められないと思っているんじゃないかな。


一番斎藤道三に近いのが帰蝶ってのがまた良いよね、今年。この帰蝶様が男なら、義龍なんぞより余裕で家督継がせてたよね。
信長の妻である帰蝶の口から「毒を盛る」とはっきり言うの、マジ帰蝶です。惚れる。
でも信長をここまで引き上げたの、斎藤道三だし帰蝶だし、明智光秀なんだよな。信長に毒を盛るのは自分に毒を盛ること。光秀のこの想いは自分の責任も強く感じているんだろう。
そんな信長が暴走してしまった。「俺たちが始めてしまったものが暴走したのだから俺たちが止めないといけない」ってのが、斎藤道三としての回答。

信長を討つ理由は出揃った感じですかね。
帝や足利義昭や、死んでいった者や今信長に苦しむ様々な人達の想い。
そして信長をここまで引き上げたという責任感。


うわあ1582年になったし、武田討伐もまたナレーションだよ!もう全部の戦をナレーションで処理するのやめてくれよ!流石にここまでされると冷めるぞ。
家康の師匠的ポジションの明智光秀。いっそ最終回は生存して、天海として家康に仕えるルートでエンディング迎えても文句はないですよ個人的には。
ちゃんと検地をして……みたいな光秀の内政論、まあ秀吉も太閤検地してますし……。


1582年5月、安土城。もう来月頭に本能寺の変だよ……。
「飯が違う」でブチ切れる信長は有名なエピソードではあるけど、信長これはもう無茶苦茶だわこれ。ぶん殴る理由探してただけじゃんこれ……。


最終回「本能寺の変」。
いろんな黒幕説あったりする本能寺の理由だけど、今年は既に複合的に理由は出揃ってますからね。