心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

東京都知事選の感想など

とりあえず予想通り、小池都知事再選で一安心したところ。
小池都政にも問題はいろいろあるのだろうけど、それを踏まえても他の候補者が(その支持者含めて)問題がありすぎるように感じていましたからね。

選挙で遊んでいるような有象無象は差し引いて、残った中から見ても小池さんが一番まともというか。消去法で小池百合子再選しかないだろうなあとは思っていたんですが、まあその通りになりましたね。
実は清水国明さんとか真っ当なこと言ってたりしたんだけど、この辺は知名度というか選挙における戦略の面で全然勝負と土台に上がれなかった感じはありますね。清水国明さんがどのような政策を訴えていたかすら知らない人多そうですし。

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結果は小池さん圧勝、2位に安芸高田市の元市長・石丸伸二さん。そして3位が蓮舫さんでした。

2位になった石丸さんですが、安芸高田市長時代には市議会議員とバチバチにやり合ったり、定例会見では新聞記者の質問にカウンター決めていたりというのがYouTubeなどで取り上げられ、評価されていたような感じの人です。
ただ今回都知事選に立候補したことで注目度が上がったのか、そういう光の当たる点ではなくマイナス面にも目が向けられることに。
そうやって議会で激しく言い合ったりしている一方で、具体的に安芸高田市政で何かを成したかというと成していないらしいのですね。

あとは選挙直後のインタビューなどを聞いていてちょっと怖くなっちゃったんですよ。
石丸氏、どうも聞かれた質問に対して素直に回答することができないのではないか?と。質問に対して質問を返したり、あるいは質問者が聞きたいことであろうとは異なる回答で着地したりすることがすごく多くて。Twitterでは「石丸構文」という言葉がトレンド入りして、そんな石丸氏の変な問答が早速ネタにされたりしていました。あとそういう時妙に高圧的というか、質問者を馬鹿にしたような感じが見えてこれまた怖くて。
市長時代の動画も、よく考えてみればノーカットではなくて「市長が上手いこと言い返した部分」を切り取った動画になるわけですよね。自分に都合の悪いような芯を食った質問が来たりすると、こうやって質問し返したり「もう少し整理してから質問してください」とか言って質問そのものには答えない、みたいなことやってたのかもなっていう(そしてそれは動画化されない)。
さらに、もし意図的にやっているのではなくて素でそういう人だとしたら、会話でのコミュニケーションに多少問題がある人という可能性すら出てきますから。その場合、もし都知事になったとして都民の声をちゃんと汲み上げられるの?という疑問も出てきます。

ちなみに同日に行われた安芸高田市長選、こちらで勝ったのは前任の石丸氏のやり方に反対姿勢を打ち出していた候補でした。結構意味深な結果だと思います、これ。

ただYouTubeTikTokを使った選挙戦略、これでかなり若者の支持を集めた印象。現代における選挙の戦い方としては、石丸氏はめちゃくちゃ上手かったのかなと。その結果が蓮舫さんを上回る2位ってことでしょうし。
とはいえそんなネットなどを活用した戦略、ビジネスとして行われていた可能性も出てきているのでちょっときな臭いんですが。石丸氏自身が指示したとは思いませんが、その周りの行き過ぎた支持者が色々やっていた可能性はある。これは後述の蓮舫さんも同様ですけど。


で、今回の結果で一番ダメージを受けたのは蓮舫さんだと思います。
この人、さすがに勝利して都知事になれるとは思っていなかったと思うんですよね。それでも2位になることで「都知事選で2位」という実績で箔付けして、また議員なりなんなりに戻るような道筋は立てていたんじゃないかと思うんですよ。
そのつもりがまさかの地方の市長やってた人に負けて、3位になってしまった。そんな感じがします。

自分が見る限り敗因は結構思い付きます。

まず共産党のバックアップを受けてしまったこと。共産党、正直なところ忌避している人もかなりいると思います。
実質その共産党の公認・推薦候補みたいになってしまったことで、浮動票が蓮舫さんに流れなくなってしまったと思います。そしてそれらの浮動票の多くは、石丸さんの方に流れた気がする。
そもそもドライに数字の話をすると、共産党の支持率の低さを考えると「共産党支持者から得られる得票数」の期待値があまりに低いというか。共産党が接近してきた時に断っていた方が、むしろ善戦したんじゃないの?とか思っちゃったりします。

他には蓮舫さん自身ではなくて、蓮舫さんの熱狂的支持者の暴走ですね。ここでは1つのことにしか触れませんが、総合的に公職選挙法に触れているのではないかと疑われる活動が多すぎる。
街中に「R」と書かれたステッカーを貼って回るとかいう、はっきり言ってしまうと異常な行動が行われていたのが今回の選挙戦。もちろんRは蓮舫の頭文字を意味しているのでしょう。
こういうのを見ている「誰に投票しようかな」と迷っていた層、当然ですが蓮舫さんの支持者がヤバすぎて蓮舫さんへの投票は控えるよね、普通。勝手に街中にRというステッカー貼って回る集団と一緒だと思われたくありませんから、自分なら。

総合的に、一番かき集めないといけないであろう浮動票を自分たちから手放していくような戦略を取ってしまったように見えます。蓮舫さんも、その支持者もね。

せめて「R」のステッカーを貼って回る自分の支持者をちゃんと注意したりとかすれば良かったんですが、蓮舫さんからは「そのステッカーについては知りません」という感じの発言が。
ここで「私は存じ上げませんが、もし私の応援として行っておられるのであれば公共の場でもありますので、そういった形での応援は控えていただければと思います」くらい言えれば変わったのに、とは思います。やってることはシンプルに東京都の景観を汚す行為でしかないからね、あのステッカー。
こういう場面で自分の支持者に対して、ちゃんとモラル的な注意ができるとすごく好感度が上がったと思うんですが……。
あとここで「私は知りません」ってバッサリ言っちゃったの、一生懸命ステッカーを貼ってくれていた自分の支持者も切り捨てる言動だと思うんですけど大丈夫か?

当たり前なんだけど既存の支持者はすでに支持しているんだから、選挙に本気で勝ちたいなら考えることは「自分を支持していない人をどうやって振り向かせるか」なんですけどね。
これ立憲民主党共産党にも言えるんですが、今の自分たちの支持者を喜ばせることはどんどん言うんだけど、それだと新しく支持層増えないんですよね。分かってんのかなその辺。


とりあえず蓮舫さん、負けるにしても負け方が厳しい。まさか3位になるとは。さすがに自分も小池さんには勝てないけど2位になると思ってましたし。
こうやって得票数という誤魔化しようがないデータが出てしまうと、蓮舫さんって一般的に思われているほど支持されてないんだな、みたいなことになります。立憲民主党の支持率も下がったみたいですね。あとついでに共産党も地味にダメージ受けたでしょ、今回。
例えばここから再び国会議員になろうとして立候補するとしても、今回の都知事選の結果はむしろマイナスイメージとして足を引っ張る材料になってしまうのではないかと思います。

石丸さんも国政選挙の方に出ることを匂わせていたりもしますし、この辺もどうなるのか。
とりあえず東京都については小池都政継続ってことですね。宮城県民なのでほとんど何も分かってませんが、実際に調べてみると世の中が叩いているほどひどくもない気がします。子育て支援政策とか結構しっかり考えているみたいですから。もちろん他の政策に問題があったりもするんだと思いますが、そういうのは個別に是々非々で見ていくしかないですからね。