気軽に本格的なバーを楽しむなら……な場所を見つけてしまいました。
AERからすぐ近くにある、ホテルJALシティ仙台の14階にあるホテルバー、その名も「J-Lounge」。
ホテルの最上階である14階に位置しており、エレベーターのドアが開くと、目の前はもうこんな感じでバーの入り口です。
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なんだか色々な要素が「バーの入門に最適!」という感じがあったので紹介したいです。仙台に住んでいて、バーデビューしたいけどなかなか勇気が出ない……って人は、このお店から踏み出してみるのはどうでしょうか。
ということでそういうポイントをいくつか紹介してみます。
正統派ホテルバーの雰囲気
まず店内は王道のオーセンティックなホテルバーという雰囲気。いわゆる「バー」を知りたいという人にはこれがいいですね。
バーテンダーさんのドリンクメイキングと会話も楽しめるカウンター席、4人まで集まれる円卓型のテーブル席、さらに「店員さんとは触れ合わずに静かに楽しみたい」という人のための、カウンターとは離れた位置にも背を向ける形で席が用意されています。これは一人で飲んでみたいが会話は苦手……みたいな人にも対応。
駅前かつ周囲にはホテル以上に高い建物も多いため、窓からの夜景はやや物足りないですが……それでも夜の街の光が窓から差し込みます。
ホテルバーにしては店内は若干狭いのかな?と思いますが、実際に飲んでいるとそれは全然気になりません。というか、いわゆる街などにあるバーに比べるとずっと広いですからね。そういう意味でも入門として入りやすいと思います。
あとホテルバーなので、いわゆる「ドアから店内が見えないので入りにくい」というバーあるあるがない。基本的にドアは開きっぱなしでオープンな入り口なのがホテルバー。
マインド的な話ですが、重厚な扉を開いて入る勇気みたいなのが必要ないのは地味に優しいんですよね。
もちろん慣れてくると、バーの扉を開いて潜る瞬間の「別の世界に入る楽しさ」も出てくるんですけど。
ドリンクメニューが丁寧&シブいチョイスのウイスキー
まずメニューがめちゃくちゃ親切です。
街でバーに入ったりすると、そもそもメニューが存在しないなんてことはザラ。自分のよく行くバーも実際そうです(これは「メニューがあるとその中からしか選ばなくなってしまうから」というマスターの信念からくるようですが)。ただ、そうなると初めて行くような人は、何を頼めばいいか分からないなんてことが起きますね。
ホテルのバーになるとメニューは置かれていますが、そんな中でもJ-Loungeのメニューはかなり丁寧。
特にカクテル類は非常に良いです。ジン、ウォッカ、ラム、ウイスキー……といった感じで、各ベースごとに10種類ずつくらいはカクテルの名前が載っています。
具体的に名前が載っているだけで、注文する側はかなり気が楽になると思います。なんとなく名前に惹かれたら、素直にそれがどんなカクテルなのかをバーテンダーさんに尋ねてみると良さそう。優しそうな名前に反してアルコール度数は高かったりしますからね。
さらにノンアルコールカクテルに1ページ割いており、こちらも10種類ほどは載っていたように思います。これはなかなか見たことないですね。アルコールが苦手な人にも十分すぎる配慮。
次に触れるフードメニューの充実っぷりも合わせて、お酒が飲めない方でも肩身が狭い思いは全然せずに楽しめると思います。
さらに幅広い客層に対応するためでしょう、少ないながら日本酒もスタンバイ。麻雀みたいな言い方ですが、とにかく受けが広い。
全然洋酒に興味がない……なんて人すら受け入れる度量の広さがあります。
じゃあ初心者対応なだけで、バー好きな人が物足りないのかといったらそんなこともなく。
特にメニューに載せているウイスキーが絶妙に強い。ぶっ壊れスモーキーの代名詞・オクトモアや、他にもエドラダワー、ブレアアソール、ヘーゼルバーンなどシブいながらも飲みたい銘柄が載っています。さすがにボトラーズまではケアしていませんが、オフィシャルボトルはメジャーどころから、少し面白いところまでカバーしている感じ。ウイスキーの経験値を積むのにもいいお店です。
フードメニューが超充実
女性バーテンダーさんが作ってくれた柔らかい味わい(な気がする)のマティーニを飲み終え、2杯目にエドラダワー10年を飲んでいるところに常連さんと思われる方が入店。
この人がとりあえずビールを頼んだあと、ピクルスと海藻サラダとパスタを注文したんですね。おっと……これは?
改めてメニューを見ると、フードメニューの充実っぷりがすごい。店内はオーセンティックですが、メニューの構造はほとんどダイニングバーです。
パスタやピザもあるので、ここで夕食が普通に可能。それこそビールやジントニックなどの軽いお酒と合わせて食事をして、2杯目に強めのカクテルやウイスキーを味わって帰る……みたいな使い方も見えてきますね。
ドライフルーツやレーズンバターなどのおつまみも当然ながらしっかり用意してあり、バーでありながら使うシーンが結構幅広く想像できます。
一人は食事をしたいが、もう一人はお酒飲めれば……みたいなペアでも問題なく使えちゃいますよ。
お値段がお手頃すぎる
最後にこれ。バーとしては相当リーズナブルだと思われます。
「バーって高いんでしょ」という人も多いだろうから、そういう意味でも入門としては最適かと(もちろん居酒屋で飲み食いするよりは高くなっちゃいますが……)。
まずチャージ料金が350円と、居酒屋のような金額設定。普通にバーに行くと700円とか、いいところだと1000円したりしますから相当安い。ささやかですが、チーズせんべいみたいなやつとおかきの2種盛りチャームもしっかり出てきます。
カクテル類、ウイスキー類も大体1200円前後。ジントニックなどが1100円というのは若干高額な気もしますが、一方でマティーニやサイドカーなどの本格的なドリンクメイキングが必要となるカクテルも1100円からのラインナップに入っており、高いものでも1300円と値段がほぼ変わりません。
そしてウイスキーも大体この価格帯に入っているので、カクテルじゃなくてウイスキー飲みたい勢にもありがたいところ。もちろんレアな銘柄はそれなりの価格ですが、それはそういうものですから。
ドリンク自体がちょっとお高めなのはホテルバーの常とも言えますが、一方でチャージ料金が格安なのでトータルで見ると全然良心的。
さらに、オープン時間である17:30〜19:00までの間はアーリータイムプランというものもやっているようです。
これは1200円以内のドリンク2杯+おつまみ1品のセットが2500円。これはバーとしては破格値だと思います。冷静に考えると、100円足すだけでおつまみが付いてくるってことですからねコレ。
ある種もっとやべえのが「アーリータイムプラス」というプラン。
これは先に書いたアーリータイムプランに+500円、つまり3000円で飲み物が60分飲み放題化するというもの。60分でバーのドリンク飲み放題はアルコール度数的に結構危ないと思うのでアレですが、ビール、ジントニックなどのロングカクテルなどをガンガン飲みたいタイプの人にはこれはありがたいかも。
ただ宿泊客の方が利用するのが良さそうですね。そのまま部屋に戻って休めるし。
今回はアーリータイムプランの存在に目がいかず、普通にマティーニとエドラダワー10年を頼みましたが……それでもお会計は2850円。
マティーニが1300円、エドラダワーが1200円。チャージ350円が付いて……と、しっかりレシートも貰えて明朗会計。この辺も初心者にとってありがたいポイントだと思います。
しっかりした空間で気軽に楽しめるバー体験
店内の空気感やバーテンダーさんはしっかりしたホテルバーのスタイルでありながら、メニューは親切心と豊富なフードメニューなどがあり、どこか「逆にガチガチのオーセンティックバーではない」ファクターも共存しています。
個人的にはかなり面白いバランス感覚のお店。「一見さんでも入りやすい本格的なバー」というのはまさしくホテルバーのあり方だとは思うんですが、ここまでフードメニューなどが充実しているのは仙台だと珍しいんじゃないかなと。
ガッチガチに敷居の高いオーセンティックとまではいかないが、一方でカジュアルなバーとは一線を画すようなしっかりした感じもあります。
「ちゃんとしたバーの雰囲気を楽しめるが、気軽に入れるお店」と考えるとかなり希少かも。
ホテルバーだからこそ辿り着いた空間とも言えそうですが、一方で近くにあるメトロポリタン仙台のバー「Knight」は、比較するとムードも価格帯もややお高いですね。
そういう意味も込めて、バー入門には今回紹介した「J-Lounge」はかなりいいと思います。
定休日は日曜日とのこと。
仕事終わりに軽く一杯、いやセットメニューで2杯。
あるいは夕食も兼ねて、バーでオシャレなアフターファイブ……どうでしょうか?