心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

どうする家康 第2回「兎と狼」感想

タイトルが指すものが明確な今回。兎は家康、狼は信長ですな。

この家康を兎と重ねてるのは、今年が卯年っていうのもあるのかな。
Googleで調べてみると、徳川家康と兎にはそれなりに関係はあるらしい。家康が着ていたとされる白兎柄の羽織の画像や、徳川家では元旦に兎肉入りの雑煮を食べる習慣があるなんて話も出てきました。
家康と言ったらやっぱりタヌキなんだけど、まあこれってニュアンス的には悪口として使われる例え。狸親父なんかね。

この兎である家康、狼である信長という絶対的なパワーバランス。歴史の限りだと、結局信長が光秀に討たれるまで信長の拘束からは逃れられない。
今年の家康は乗り越えられるんでしょうかね……1話目の時点では、信長に対してものすごいトラウマ抱えてますけど。

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開幕は松平元康の誕生の瞬間から。
その産まれた日から「虎の化身」と期待された元康、桶狭間の戦いに巻き込まれた彼は今「兎」でした。

現実的に考えたら、この状況って逃げ一択だと思うんですけどね。
行くか退くか、悩んでいる間に織田信長が大高城にたどり着いてしまいました。
「竹千代ォッ!!」がもう怖いんですが。

時は12年前……。
竹千代少年が織田の人質になっていたのは有名な話だけど、むしろ信長と竹千代の関係は良好だったような話の方が多い印象。
今年の信長と家康の関係性はちょっと複雑でしょうかね。パワーバランスとしては明確に信長>家康でありながら、信長が命の恩人でもある状態。
うつけ者である織田信長によってある種鍛えられたんでしょうね、元康。本人は気が付いていないと思うけど。

そして城を包囲しておきながら、何もせず退く信長。これは今でも信長にとって、元康は未だ竹千代という名のオモチャってことでしょうな。まだ遊びたいから壊さないっていう。

さて、ここでの今川義元を失ったことがチャンスとなり、岡崎城を取り返すことになる松平元康の独立。
この裏切った松平昌久って人、Wikipediaで見た限りほぼ情報ないですね。
松平元康の「信じよう」という判断で大損害を自軍に与えてしまった元康。
松平家先祖の墓所でどうするかを考える……かと思いきや、自らの首を差し出すつもりの切腹モード。
本多忠勝との奇妙な友情が芽生えつつある。本多家は代々、松平家の主君のためにその命を果てていったのか……。

織田信長の「この世は地獄じゃ」とか、寺に掲げられた「厭離穢土」とか、結構今年の大河のテーマは実は重たいのかもしれない。
地獄のような戦乱の世を、最後には平和な“江戸”時代を作ることで極楽浄土に作り変える。

この局面において、松平元康を兎から虎へと覚醒させたのが幼き頃の信長との相撲の記憶ってのが熱いですねえ……。
「兎と狼」というタイトルでありながら、虎として生まれ変わるお話なのがいい。んで寺にいた彼が榊原康政かい!!

こうやってちょいちょい武田信玄挟んでくるの、三方ヶ原の戦いの伏線なんだろうなあ……。
そして本当は寅年じゃなくて卯年だから、本当はやっぱり兎だったのね、元康。
兎じゃなくて虎じゃい!でもやっぱり本当は兎でしたオチ。


次回「三河平定戦」。
本多平八郎忠勝、討死。全く知らない人は、一回本多忠勝で調べてみると面白いかもしれませんよ。人類の物差しを超えた強さを誇る、武人を超えた武人って感じで。