心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

黄金の日日のぶっ飛び急展開を楽しんでいる

戦国時代の商人、呂宋助左衛門を主人公とした大河ドラマ黄金の日日」がBSで再放送されていて、さりげなく青天を衝けだけでなくこっちも視聴してるんだけど……まあストーリーが突如ぶっ飛んでびっくりしてるんですよね、自分。

堺の商人、今井宗久の元で働く助左(後の呂宋助左衛門)は、宗久と一緒に信長に会ったりしつつ夢だった海外に行くために船で働くように。
なんやかんやで友情を深めていった杉谷善住坊が信長狙撃にミスったのを逃がそうとして琉球行きの船に匿い、それを始末しろという宗久の命令を受けた石川五右衛門も乗り込んだ船が嵐に飲み込まれた。
来週どうなっちまうんだ!?とワクワクした次の回、なんと開幕から呂宋島付近の島に漂着しているというね。ついでに善住坊と五右衛門も同じ島に流れ着いてるぜ!

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もうね、観ててすげえのよ。流れ着いた先がもう呂宋だし、友人である善住坊と五右衛門も上手いこと同じ島に流れ着いてたりと、伏線なんか一切ないパワープレイ。流れ着いた島で言葉も通じないまま、とりあえずビジネス始めてみたりととにかくそのまま突き進む。

1978年の作品でありながら、随分と荒々しい作風なんですが……観てるとそれがなんだか一周回って面白いのよね。そんな感じだけど戦国日本パートでは、信長の動きを中心にしっかり描いてはくれてるし。
なんというか、今の作品序盤の部分に関しては助左・善住坊・五右衛門という若者達を中心としたジュブナイル的作品なのかなあと思ってる。言葉も通じない島に流れ着くなんて冒険活劇のそれ。古い作品のはずなのに観ててとても新鮮なんだよね。こんな大河ドラマあったのかよって感じ。


ちなみに呂宋助左衛門という人物、Wikipediaでも見ていただくとすぐ分かりますがほとんど情報がありません。
この人を主人公に据えた時点で、ある種好き放題やれる土台にはなってたのかもしれない。例えばその生涯が逐一残っている織田信長が主人公なら、こんなぶっ飛んだことできないはず。信長は弟を消さなければいけないし、桶狭間や美濃攻略や上洛や……まあドラマとして描くにあたり「しなければならないこと」だらけですから。これは殆どの歴史上の人物に当てはまるとは思うけど。
そこに来て呂宋助左衛門。秀吉の元で商人として大出世して、その後は呂宋に逃げて……くらいしか情報ありません。作り手側としては実質ほぼフィクションで作り上げちゃって問題ないのが助左衛門よ。


ストーリーの作りにも荒々しいけど若さやエネルギーを感じる作品。
観ながらその大渦に巻き込まれてるような感覚もありますが、それがなんだか楽しい大河ドラマ。いい意味で何も考えずに楽しみたいと思います。