今回のタイトル結構好きですね。焼き討ち自体を凄惨に描くような作品は結構ある気がするが、その焼き討ちが織田信長の道にどのような影響を与えたのかを描いているものは少ない気がする。
- 作者:池端 俊策
- 発売日: 2020/11/10
- メディア: ムック
容赦なく女子供関係なく殲滅。
しかし覚恕は逃がしてしまったようで……って感じで、今回の比叡山焼き討ちも金ヶ崎などと同様に戦自体はダイジェスト。
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信長怖……女子供を逃したことを自白した光秀に対して「お前じゃなかったら首刎ねてるわ」。
加えて「聞かなかったことにするわ。以後は殺せ」ですから……。
なんかなし崩し的に信長家臣になってるなあと思って調べたら、どっちの家臣というわけでもなく義昭・信長両方の家臣みたいな感じだったようですね光秀。とはいえ今回の手柄で坂本一帯を領地としてもらうわけで、実質的にはどんどん信長家臣の方にウエイト上がってたんですかね。最後は義昭ではなく信長についていくわけだし。
「信長やりすぎだろオイ！」と激昂する義昭。
いや〜……こうなるとなんか、摂津晴門くん割と無能だなっていう。「我らが信長に物申せないのが……」とかいう言い様も、本質的には自分の責任ではないという言い訳に聞こえる。
こいつの「織田如き田舎大名が」という個人的な感情で幕府を操作してるのが本当に無能というか。
通説としては足利義昭がダメな将軍だったような感じで言われてきたが、今年の大河に関しては摂津晴門が幕府終了の主原因ですな。
光秀くんトラウマになっちゃってますねえ。ふとベトナム戦争から帰ってきた兵士のPTSDとか思い出しました。ランボーとかそういう話だよな。
娘のたまが町で投石をくらいました。なんだろうね……これピンポイントで明智光秀が狙われるの？織田信長の家臣だから？町人も名指しで行くかねコレ。ってことは「柴田勝家ェ！」とか「丹羽長秀ェ！」とかなってんの？ちょっとこのシーン無理筋な感触あるなあ……。
駒さん完全に公方様の……というか、光秀くんがむしろ「そのために幕府にいるのだ」と言いながら幕府の思惑一切掴んでないのどうなんすかね。自分の家臣くらい幕府内に配置しとかないとさあ……。
筒井順慶くんもうちょい冷静になって欲しいところではある。今の情勢で松永に喧嘩売った時に信長が筒井側に有利に動くわけがない。
勝手に「一緒に今井宗久のところに行こうぜ」と言い出す光秀。逆に今幕府から離れて大丈夫なのか光秀よ。
この時代の茶会って感じしますねえ。まさかの筒井順慶と松永久秀を直接引き合わせる戦略を取ったか光秀。
しれっと筒井順慶、刀を自分の左側に置いてません？これいざって時斬る構えで……松永久秀も左に置いてるやん！茶器トークでビリビリやり合うの結構マニアックな流れ。今年はちょいちょい茶器が話に絡んでくるのは個人的に楽しい所です。
「自分が信長からもらった近江をあげるから大和から手を引いてくれ」とまで言い放った光秀。
信長はなんでも壊す。義昭は古きものを守る。
信長と光秀は似ている。ということは光秀も義昭と袂を分かつってことです。
うーん、今年の松永久秀は要所要所で光秀を導く人間って感じ。
足利義昭なんぞどうでもいいんだよねもはや。
信長の根本は現在「帝に認められたい」になっていて、しかも帝より上の人はいないのだから信長の行動理念は御所のために動く、これだけ。
そしてこの一件、一番うまく立ち回ったのが誰あろう帝じゃないかと思うと怖くなってきたりして。
おっと、ついに武田信玄が登場だ。覚恕は躑躅ヶ崎に逃げてたのね。
武田信玄のビジュアルがTHE武田信玄。
次回「義昭、まよいの中で」。
信長と義昭の溝は決定的になりそうだけど、ってことは光秀の進路にも決断の時が迫るか。
