心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

麒麟がくる 第三十九回「本願寺を叩け」感想

今川義元桶狭間で一気に決着付けてしまったり、武田信玄は直接ぶつかる前に急死してしまったりしているので、ある意味では織田信長を最も長い間苦しめたのは本願寺勢力なのではないかと思う。
石山本願寺は10年近く戦い続けても結果落とせず、近衛前久の仲介をもって和議を結び攻略。石山合戦だけじゃなく、他の国でも一向一揆が起こり信長は手を焼いていたわけで。

一向一揆と石山合戦 (戦争の日本史 14)

一向一揆と石山合戦 (戦争の日本史 14)

キリシタンへの対応と本願寺比叡山への対応を見比べると、信長としては「武装したり民から金を巻き上げたりしないなら布教は自由」というスタンスだったのかなあと思います。現在でいうところの政教分離的な思想。
信長としては「お前ら仏の教えとか言ってるが、現実では民を苦しめてるじゃん」って感じだったのかな。今年の大河においては「帝に仇なす者は討つ」な感じかもしれないが。

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おっと、あっさり信長くんが家督を譲りました。そういや信忠に家督譲ってたな……正直「その方が自分が自由に動けるから」な気がしてなりませんがね。
帝が自分が渡した蘭奢待の行方が毛利と知った信長は、あんなに心酔していた帝に対する想いも揺らぐ。
そしてここで安土城築城。あの城の構造を踏まえると、そろそろ信長は自分は帝よりも上なのではないかと考えていてもおかしくはないですな。


ん?光秀も久秀も、しれっと本願寺攻めに参戦してますけど、やっぱ間の部分もうちょい欲しいなあ。丹波攻めのシーンは先週の最後のみでほとんどなしですか。
信長怖ェ……。
「必ず勝てる。わしは負けたことがない」って言ってるけど、実際は信長ちょいちょい負けてるよね。「最終的に負けたことがない」ならわかるけど。

なんだか今週になって信長のマインド急変してませんか?こんなに急に残虐&全能感に満たされた人間に変化されても……。
んで光秀ダウン!これは左腕の傷からなんか菌とか入ったやつですかね。
困った時の東庵先生。熱が高いってあたりはやっぱ感染症かねえ……その辺ストーリー的には必要ないから触れないだろうけどさ。
奥さんも心労でダウン!
いや、なんか今週は全部展開が急すぎるってこれ。
開幕信長が家督を譲って安土築城、本願寺攻めで信長が撃たれたかと思ったら光秀が倒れるっていう。

奥方様による雨の夜の御百度参り。無茶が過ぎまする。
んでなんやかんやあって光秀復活です。
……なんだろう、今週は流石になんだ今回の話って感じなんだが。

んでしれっと秀吉に改名してますかこれ。そんな光秀と秀吉の会話パートが個人的に一番面白いんだけど、今回そこあっさりでしたね。ひょうきんな感じで話してても裏で何考えてるか分からねえ感じ、佐々木蔵之介版の秀吉はめちゃくちゃ好きなキャラクターです。信長は分かりやすく怖いけど、秀吉はしっかり仮面の裏表使ってて本当に怖い。

織田家中が古参と新参とでバラバラか。急進的に進み過ぎた結果、久秀や荒木村重の謀反のトリガーにもなってたんだろうか。
徳川家康も信長に対して懐疑的に。菊丸も家康も信頼できるのが信長じゃなくて光秀になっちまってますね。これは今年の大河、光秀=天海ルートエンディングあり得る……?


光秀も、麒麟を呼ぶのは信長ではないのではないかと思いつつある。
そこに来て嫁さんから「麒麟を呼ぶのは貴方であったなら」なんて言われたら、ちょっと揺らぐよ……そのまま他界。これまた本能寺への伏線的であった。



……いや、今週のタイトル「本願寺を叩け」はなんかおかしくない?メインパートそこじゃないじゃないの。本願寺叩いてたの初めの10分くらいだったと思うんだけど。戦の部分ことごとくダイジェストだったりナレーションで処理されてる気がするわ最近。
後半に入ってから今年の大河は内容がとっ散らかってきた印象があるんですが、今週特に酷かった気がします。一話の中に詰め込み過ぎ……というか、コロナの影響もあって予定狂ったからこそ削る部分しっかり削らないとおかしくなるぞ。


次回は「松永久秀の平蜘蛛」。
松永久秀が爆死したエピソードは後世の創作って話もあるけど、松永・吉田鋼太郎・久秀はどのように信長と戦い、そして散るのでしょう。