心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

麒麟がくる 第二十四回「将軍の器」感想

今週のメインは足利義輝死後、次の将軍は誰になるか……ですね。
歴史を知っている人間なら義輝と義昭の間に、足利義栄というほとんど空気だった14代将軍のことを知っているかもしれません。僕は名前しか知らなかったよね……。

松永久秀 歪められた戦国の“梟雄"の実像

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  • 発売日: 2017/04/17
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

松永久秀は実は三好長慶死後の三好家の暴走を止めようとしていた、みたいなやつを歴史秘話ヒストリアで観たんだけど、麒麟がくる的にはその辺どうなるんですかね。
足利家の14代となる義栄、15代となる義昭。
彼らの「将軍の器」が試されることになるか。

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開幕から義輝襲撃。なんだかそれを悟って静かに受ける感じの将軍・義輝がまた切ない。
障子で包まれて槍で突かれるのは史料通りでしたかね。剣をよく学んだ義輝将軍、武人であり文化人的には優れていたのかもしれないが政治家ではなかったのかなあなどと思います。


やっぱ松永久秀、ヒストリア通りの「義輝暗殺までは考えていなかった」説で動くか。……急に醒めるけど、向井理の弟役を滝藤賢一というキャストは地味にシュールなことになってますよね。違和感ないのがさすがだなあと思うけど。
覚慶さん、今のところ還俗して将軍になる気なんてないようです。確かに幼くして仏門入りして剣も弓も知らぬ人間が武家の棟梁……はなかなかよね。
予告でもこの台詞はしつこく出ていたが、覚慶の「死にたくない」という強い欲望は重要なキーワードなんだろうな。


これ実は朝倉義景がしたたかというか、光秀に自由に動けるように放置しつつ情報はしれっと得ておく感じは一番怖いタイプな気がする。

「わしが憎いか」
「憎い!!」
からの
「撃て」
うーん、今年の松永久秀、初登場時はもっとやべえ奴だと思ってたけど……近年の研究の成果を反映した結果めちゃくちゃリアリストになってるわ。
幕府は必要だが、幕府の棟梁たる将軍のスペック次第ってところまで考えているから「幕府が本当に必要か分からない」なのかな。

「ちょっとお前、覚慶が将軍の器か見てこいよ」となりました。
アレだなあ、帰蝶様に「ちょっと信長がふさわしい男から見てこいよ」された時を思い出すね。今年の大河、俯瞰で見ると光秀おつかいドラマなんだよなあ……。


うわあ!近衛前久くん普通に京の町に降り立つ!
東庵先生これ「関白様です」だけでこれが事実だと知った瞬間激ヤバ案件だということに……気が付いてる?
実質的に次の将軍を決めるのは近衛前久なのね。伊呂波太夫もまた冷めまくってるというか、駒さんよりもよっぽど民の目線で戦国見るキャラクターしてるな。
「武士が勝手に争った全滅したら平和じゃん?」
「私たちは武士じゃない」
武士なんていなけりゃ平和。これは結構ぐっさり刺さるよな……。

個人的にはですね、この「自分の力の足りなさ」を自覚できる能力はめちゃくちゃ大事だと思う。
「死にとうない」「死ぬのは怖い」「戦などしとうない」
この辺、民の目線だったりする。出自は武士でも育ちが仏門故に、戦なき世を希求する想いが強いんじゃないかと……。
武士ではないからこそ、戦なき世で民のための時代を作れそうな気がしてきました。

自分の意志で松永久秀に会いに行ったつもりが、結局朝倉義景の思惑通り動いちゃってた光秀くん。
彼から見て覚慶は「将軍の器にあらず」なんだけど、武士が武士として見たらそりゃそうか……って感じ。


次回「羽運ぶ蟻」。
覚慶が将軍の器に目覚めるのか……?
あとしれっと、ついに光秀が信長家臣になるのかな?