今回のタイトルの「演太女」の部分、そのまま「エンタメ」と読むみたいでなかなか面白い趣向です。
打ちこわしいう運動をエンタメとして、意味を持たせつつも面白いものにする。「功徳」には善行をという意味があるから、蔦重が殺伐とした打ちこわしをエンタメに昇華する事で功徳を積む……みたいな意味なんでしょうか。それとも新之助さんが功徳を積むのか。
いよいよ打ちこわしが開始です。
幕府側がどう対抗するのかも楽しみです。予告の感じだと、米の代わりに金を配るっぽい?
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新之助が先陣を切り「世を救うための行い」として打ちこわしが始まった。
その様子を確認した蔦重はその場を離れ、江戸各地の打ちこわしの様子を確認中……かな?
新之助さんの指示のもと、盗みはせずに打ちこわすだけの打ちこわしが行われていく。
一方江戸城内はずいぶんのんびりしたもの。町奉行が伝えるに至り、ようやく打ちこわしが発生したことを認識する幕臣たちであります。
そしてオープニングでは服部半蔵として、単独で名前が表示される有吉弘行さんである。
これ少し前のカネオくんで、有吉さんが大河出演するところに密着している回を偶然観ていたのでちょっと楽しみでした。
「米が欲しいから」ではなく「政を正せ」という旗印のもとで起きている今回の打ちこわし、幕府としてもちょっと手を焼く構造なのかな。単純な窃盗で捉えることができないってことでしょうか。
……というところで、蔦重は田沼意次に会います。
もはや蔦重と意次の間ではお馴染みのスパイの男のお話ですね。平賀源内のところに出入りしていた男もおそらく同一人物……となると、ずいぶん昔から一橋が暗躍していたことが分かりますな……。
米が間に合わない。
ということで「米がないなら、金は配れないか」と蔦重が提案します。
じゃあそれの詳しいことが決まったら、今度は金を配る旨を市中で宣伝してね!と。
今回の蔦重、ファインプレーすぎる。もう発生が不可避となった打ちこわしのダメージをしつつ、並行して打ちこわしをすぐ終わるように田沼に接触する。
両方にいい顔しているっていうけど、かなり多角的なダメージコントロールに見えるんだよな一応。
結局、打ちこわし集団の中で暴走する人間が登場。窃盗が発生したどころかそのまま同心と戦闘になった上、複数人の死者が出てしまう……まあこうなるのは止められないよなあ感。
蔦重は打ちこわし最中の中で刷物を配るため、一工夫考えています。そしてなんか久しぶりに兄ちゃん見た気がするな。
蔦重の策、それは太夫の協力を得て「幕府が金を配りますよ〜」というお祭り騒ぎを起こすことだった。
ここから急展開すぎるだろ!
窃盗を扇動していた人間が蔦重を襲撃。それを新之助が庇って刃物を刺される!
スパイは長谷川平蔵が一撃で射抜く!
さらには新之助が刺された刃物には毒が!!
ああ……このタイミングで自分の人生を振り返る新之助よ。
ここに至って自分の生まれてきた理由に辿り着いた新之助、このまま死んじまったか……。蔦重の代わりになって命を落としたのは、背負っちまったよなあ蔦重……。
ここでかつての毒手袋の話が出てくる大奥編よ。
あっ、有吉さん!これは松平定信の配下ポジションなのね……。
ううむ。手袋の秘密を脅迫材料にしてきたか……。晴れて松平定信は老中かと思ったが、その定信自身が老中就任を拒否!「老中首座ならなあ……」なんて強欲言い出してますよ。
一橋治済と松平定信、基本的には協力関係ではあるけど……この二人の間でもさらにバトル要素があるのが怖い。
「田沼の領地を献上したら、首座になれるかもねえ……」ってのはまたなんとも。しっかり定信のパワーを削りつつっていうのを考えているのかな、治済。自分には逆らえない程度に出世させるというか。
新さんを失った蔦重のところに、絵を見せたくてやってきた歌麿である。
歌麿、ひたすらに自然を描いていたんだね……。これが歌麿が辿り着いた、自分だけの「歌麿流」だ。
「絵とは、命を写しとるもの」。直前に新之助を喪った蔦重に、歌麿の辿り着いた境地が刺さる。
そういや、新さんの最期の顔は辛そうではなかったよね……。うっすら笑っていたような、人生でやることやったような顔だったよな……。
ここにきて歌麿が蔦重を救うの、エモい。
次回「ありがた山とかたじけ茄子」。
今回の話は割とターニングポイントなのかな。覚悟を決めた蔦重がここからやろうとしていることとは……。
