心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

光る君へ 第30回「つながる言の葉」感想

タイトル的にも、いよいよまひろというよりは「紫式部」という人物の方のお話も始まり出す感じでしょうか。すなわち『源氏物語』の執筆ですね。

今回は事前にNHKのサイトから、今回のあらすじを読んでみました。
夫・宣孝が亡くなってから3年が経ち、まひろは四条宮の女房達に和歌を教え、また自作の物語が都で話題に。
一方で宮中で流行しているのは『枕草子』。この状況をよく思わない道長は、安倍晴明に相談するが……というお話だそうです。

流石に公式のあらすじ、分かりやすい。今後も読んでからドラマ視聴するかな。
市井に広まるのはまひろの作品、一方で宮中には清少納言の作品。やはり物語の構造的にも、紫式部清少納言は対比させてくるのでしょうね。

スポンサーリンク


オープニングが、すでに前回から3年後ですか。
都は厳しい旱魃で、民が水を奪い合うほどの事態。これを車の中から見る道長の心境やいかに……ですが、じゃあ道長に何ができるかっつーとね。天気ばかりはどうしようもないよな。
ちょうど先月荘園に関する本を読んでいたんですが、実際旱魃と洪水を繰り返したりするやべえ気候だったりしたみたいです。当時の米の値段、とんでもないアップダウンをしていたみたいですよ。

ついにまひろの家の井戸も涸れてしまいました。

道長が最後に頼れるのは安倍晴明
そういえば晴明、自分の生命エネルギー削って陰陽術やってましたね。
旱魃を解決するには身体が保たない。道長の寿命10年を報酬にして、安倍晴明はついに動きました。

はたして晴明は何時間祈祷を行ったのか。
なんかあれですねえ。こんな中でも物語をしたためるまひろさんはちょっとどうかと思うんだけど、安倍晴明の祈祷の力か、ついに雨が降りました。
安倍晴明、自身の生命を全て使い切っての雨でしょうか。髪の毛は白髪となっていましたな。

宮中では枕草子ブーム。
この書物をフックにして、伊周が帝に取り入ることに成功。
その様子を怪訝そうにみている伊周の弟の顔がまた……。

まひろさんは先生ポジションになりましたね。今はこれが仕事なのかな。
そこに感性で歌を詠む和泉式部が登場!
理論派のまひろと、フィーリング派の和泉式部では施工システムが全く違いますなあ……。
和泉式部が「私はあんまり枕草子面白いと思わないけどねえ!」と言っててなかなか。これはあれですかね、清少納言が「枕草子には定子の光の部分しか書いていない」といっていた部分の本質が見えているからなのか。そうやって取り繕った部分が気に入らないのかも。そういうの嫌そうな人っぽいし、和泉式部

道長と伊周の弟・隆家の交流シーン、伏線になってていいですね。
結局この隆家は別に策略でもなんでもなくて、最終的に普通に道長の味方になるのが良いよね。

賢子ちゃん、教育ママになっちゃってるまひろお母さんのことを鬱陶しく思ってるな、これは。

気が付いたらまひろさん、人生経験めちゃくちゃ積んでる状態だもんなあこれ。
道長とは結ばれてはいけない恋をして、夫となった宣孝には先立たれ。娘は道長との子供で。
和泉式部の恋愛相談に乗れちゃうくらいには人生がタフな、まひろさんである。

道長、自分の奥さんが帝に直接とんでもねえ注文をつけてゾッとしました。隣にいてめちゃくちゃ怖かっただろうなあ……。

伊周くんはまだ呪詛続けてんのか。これ晴明にカウンターしてもらえないのかね。「伊周が呪詛している」ということが分かっていないとカウンターできないのか。
なんとか生存している晴明、これは道長からもらった10年で生存しているのか。
闇の中にいる道長を救う光は、道長の心の中にいる人物。つまりまひろですね、これは。

まひろさんは根本的に間違っていますね、これは。
まひろは自分から学問に興味を持ったのであって、賢子はまひろの幼少期とは異なるわけで。
「それも姉上の押し付けだけどね」が完璧に弟の正論ですわ。

枕草子が「帝の定子への想いを忘れさせない楔」として機能し続けているわけですか。
市井に面白い物語を書く女性がいて、それがまひろであることがついに道長に伝わりました。
うーん、やっぱこうなるのか。枕草子に対抗する政治の武器として紫式部が登場する形になりそうなの、なんか嫌だなあ……。

あとまひろママ、もう少し自分の娘に愛情をですねえ……。
ママの書いた物語を燃やしてしまう賢子。誰のせいだと思ってんですかね、まひろさあ……。
ドラマで客観的に観てると、どう考えてもまひろが良くないんですけど、これ。自分が娘のことをどれだけ蔑ろにしていたのかという証拠として「物語を燃やされるレベル」っていう認識は持たないとダメでしょ……。

さて、子育てに苦悩するまひろの元へ道長がやってきました。
今回のタイトルは「つながる言の葉」だったけど、実際には言葉と心境が異なるゆえに、その想いが他者へと「つながらない」みたいな話だった気がします。
一条天皇と彰子、まひろと賢子、道長と倫子……。

次回「月の下で」。
今回の次回予告、なんか抽象的でストーリーの輪郭が見えませんでしたね。
とりあえず道長はまひろに物語の執筆をお願いするんだろうけど、今の心理状態のまひろさんに書けるのでしょうか。先に娘との関係を修復してからじゃないと無理そうだぞ。