たまにはちょっとゲームの真面目な話題。
スクウェア・エニックス・ホールディングスが、約221億の特別損失を計上するとのこと。
以下lTmedia NEWSさんから一部引用。
同社は3月の取締役会にて、HDゲームタイトルの開発方針の見直しを決議。これを受け、ゲーム開発の状況を精査したところ、コンテンツ廃棄損として、約221億円を計上する見込みとなった。
文脈から考えると、これまで開発していたゲームの開発中止に伴い、これまでそれの開発に注ぎ込んでいた開発費を「コンテンツ廃棄損」という形で計上した……ということになるのですが。
221億円となると結構な金額ですし、そうやって開発中止になったタイトルの内訳はちょっと知りたいところです。まあ発表されることはないと思いますけどね。
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まず個人的にがっかり気味なのが「HDゲームタイトル」の見直しである点。ということはコンシューマ・PC用タイトルということ。
スクエニというと、しょうもな……失礼。あまり出来の良くないスマホゲームを乱発しては、短期でそれをサービス終了するということを繰り返している印象が強いので、どちらかというとそちらに鉈を振るって欲しかった感があります。とはいえこれらは子会社なり外注で作っているパターンも多いから、スクエニ自体でどうこうする話でもないのかもしれませんが。
で、221億という金額のインパクトからビッグタイトルが中止対象になった、つまりドラクエ12などがターゲットなのではないか……という予想も出ているんだけど、ちょっとそれは考えにくいかなあと思っています。
別にこの221億、一つのタイトルにかかった開発費とは書いていませんし。むしろ開発中だった細かい新規タイトルだったりがたくさんあって、それらをバッサリ斬った合計金額なんじゃないかと考えています。
言っちゃ悪いけど今のスクエニ、完全新規タイトルで戦えるほどユーザーが信用していないといいますか。極めて主観的な物差しではありますが、FF16やFF7リバースですら思ったより売れてないように感じますから。そんな状態で新規タイトルがガッツリ売れますかね?代表ナンバリングタイトルでもこの程度の売り上げ、いわんや新作をや……という。
ということで、むしろドラクエ・FFのナンバリングタイトルやリメイク、スピンオフ作品にリソースを注力していく方向になったんじゃないかなあと想像しています。
あとは過去の名作のリメイクやHD-2Dリマスターとかにシフトしていて欲しい……という個人的願望。ぶっちゃけよく分からん新規タイトルより、クロノ・トリガーHD-2Dリマスターの方が嬉しい人は多いと思うんですよね。クロノとかゼノギアスとか、リメイクして欲しい作品なら結構思い浮かぶんですけどね。
ゼノギアスは無理そうだけど。
どうもなあ……スクエニさん、時代に取り残されているというか、過去の栄光時代を引きずり続けているように思います。FF7、FF10、FF13と、プレイステーションの新型機が出るたびにグラフィックの良さで評価されてしまった弊害なのか。FF7はゲームとしても遊びの幅が広くて面白かったですが、10や13って基本的に一本道ですし。
FFシリーズなんかは顕著ですが、映像美の方に意識が向きすぎてゲーム性が薄い作品が散見されるような気がしますね。FF5や6、12が好きな自分としては「自分がプレイする余地が広い」のが極めて重要で、基本的にバトルしかやることのなかったFF13とかは結局ハマれませんでしたね。
ゲームはあくまでもゲームであって、別に3Dアニメ映画を観たいわけではないですから。
インディーズ作品含め、ドット絵っぽいグラフィックの作品がたまにヒットしていたりするのを見ると……ゲームの本質は、グラフィックの良さではないんじゃないかなあなどと思ったりするわけです。そこはあくまでもゲームとしての面白さが担保された上での付加価値といいますか。それこそスクエニ自身が、オクトパストラベラーというヒット作を作っている実績もあるわけですから。
とまあ、ここまで個人的な考察……にすらならない感想というか駄文でした。
兎にも角にも、スクエニさんもここにきてゲーム事業の選択と集中を「選択」したようです。
将来的に成功する選択をできていることを願うばかり。人事を見ていると、FF関係の人は昇進してドラクエ関係の人が冷遇されているとかいう話も見ましたが……どこまで事実なんでしょうね?
もし今回開発中止したゲームの中に、そのまま完成までしていたらめちゃくちゃ面白そうなやつとか混じってたら結構残念ですが……まあはじめに書いたように、その具体的作品名は発表されることはないだろうしなあ。