心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

麒麟がくる 第二十九回「摂津晴門の計略」感想

今回のタイトルにもある摂津晴門
Wikipediaで軽く調べてみると、どうも勝手に伊勢神宮禰宜職に関してアクションを起こした結果義昭の怒りを買い立場が落ちぶれたらしい。
結構情報の少ない人物なので、今回のように信長と内心バチバチだったりとドラマオリジナルの味付けはしやすい人かもしれませんね。

図説 室町幕府

図説 室町幕府

  • 作者:丸山裕之
  • 発売日: 2018/06/05
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

これから終わりに向かっていく室町幕府
今はまだ友好的な信長と義昭も、先週のお地蔵さんのシーンで光秀は綻びのきっかけを感じ取っていたりする上、今週の開幕から二条城の建築材料をきっかけにさらに綻びが……。「どのように仲違いしていくのか」はドラマ的に楽しみポイントですぞ。

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摂津晴門、めちゃくちゃ胡散臭えなオイ。これ誰が見ても攝津くん信用できる人間に見えないと思うんだが。

駒さんに伝える足利義昭の館の地図は「誰でも入れる助け舟」みたいな館。貧しい者には食べ物を与え、病の者は看病できるような場所。
いや……これ……駒さん、薬で稼いだ金を義昭公に献上する気かこれ……。
ここがゴールになったから、駒さんがゴリゴリにビジネスに前向きになるというね。


いきなり子供から手紙を渡される光秀。伊呂波太夫の差金でございました。要するに近衛前久の復職を足利義昭に口添えしてくれってことか。
この「以前、上杉輝虎と話したことがある」の近衛前久よ。この部分の近衛前久を映像で観てえよな〜。
近衛前久は変な人だけど、私利私欲のために動いてはいないんだねえ。そしてこのタイミングで、めちゃくちゃ影の薄い「帝」の名前が出てきたな。

これなんだよ……この感じが今年の秀吉の怖さだよ……。ニコニコハイテンションで話してるかと思ったら、いきなり真顔になって「公家衆には気をつけろ」と言い、しれっと明智光秀に尾行を付けて情報収集。
今年の大河、個人的に割と一番目が離せないのが秀吉ですね。

一番偉いのはお日様で、二番目が帝。その次が帝を守る将軍。
死んだあとに信長から伝わるエピソードで、父親の織田信秀の魅力が補完される展開嫌いじゃないよ。


秀吉に気をつけろと言われて早々光秀くん嵌められてますね。
バチバチ喧嘩仕掛けるやん光秀。光秀も晴門もニコニコしながら舌戦。なんか半沢直樹思い出すなあ……。
この「世の仕組み」=「自分の思い通り」だと思ってる摂津晴門がここから落ちるわけか……それまた半沢直樹の最終回みたいな痛快が待ってる気がする。

壊れた塀の隙間から御所に入る。地味だけどちょっと印象的なシーン。
伊呂波太夫がなぜ今の天皇の御所を直したいのかがここに来て明かされる。やっぱあれだなあ……同じ架空の人物でも、駒さんと伊呂波太夫とではストーリーにおける必要性が違う感じあるなあ……。


さて、二条城が完成しました。
しっかりした塀を備えた出来立ての二条城と、ボロボロの御所の塀。日本という国のトップである天皇と、その天皇を守る将軍。立場と建物との矛盾が光秀に去来する。
おっ、長政じゃん。ここからどのくらい出番ありますかね。織田と朝倉の戦が目前であることを考えると……。


次回「朝倉義景を討て」。久しぶりに帰蝶が登場する様子。
……うーん、これタイトルの「摂津晴門の計略」って光秀を土地横領の件で引っ掛けただけっすか?もっとデカいこと仕掛けると思ってたんだけど。