心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

【隻狼】名もなき小さな神々の考察

隻狼考察、僕もちょっとやってみようかと思います。

舞台となる葦名という場所には、古来より土着の小さな神々がおりました。
そこに遠く西から竜がやってきて根付くと、小さな神々は姿を潜めたといいます。これは回復アイテム「神食み」のフレーバーテキストに記載されているため明らか。以下内容です。

葦名のひと際古い土地に生える草木には、
名も無き小さな神々が寄っていたという
これは、そうした草木を練り上げ作られる
神々を食み、ありがたく戴く秘薬である

だが、神なる竜が根付いたのちは、そうした小さな神々は、姿を潜めてしまった…

文章の通り素直に読めば、竜が葦名にやってくる前は草木に寄っていた小さな神々を人々は視認できていたということになる。そうでなければわざわざ「姿を潜めてしまった」という表現はしない。
ということで「名もなき小さな神々」の考察してみます。

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「桜竜が葦名にやってきた際に姿を潜めた」のは明らかになっていて、そうして姿を潜めた小さな神々のその後の考察はかなり行われているんですが……そもそもこの「名もなき小さな神々」の出自はどうなってんのっていう。
自分は桜竜が西から葦名に来たように、もっと過去の段階で小さな神々もまた外から葦名に来たのではないかと思うのです。

小さな神々パンスペルミア

源の宮に神なる竜が根付くと、名もなき小さな神々は姿を潜めたわけです。ということは元々源の宮付近には小さな神々がいたことになる。
ではその小さな神々は何処から来たのか?というと、一つ考えられることがある。この源の宮にはクレーターのようになっていて、かつて隕石が落ちたことが伺える。
この隕石と共に小さな神々が飛来したのではないか?説です(パンスペルミア説 - Wikipedia)。

当たり前だけど源の宮が構築された後に隕石が落下すれば周囲は跡形もないはずなので、この隕石の落下は葦名の歴史としてははるかに昔の出来事。隕石の飛来より後に源の宮は作られた。
源の宮の神域、桜竜のいる幻郷へアクセスする場所にいる巫女の服装からはなんとなく大和朝廷くらいの時代感が見て取れるため、桜竜の葦名到来がそのくらいの時期と仮定すると名もなき小さな神々の飛来は縄文時代とかそういうレベルなんじゃないかと思う。

パンスペルミア説では地球の生物の起源が隕石によってもたらされ、それが多様な進化をして今の地球のがあるように考えるが隻狼の世界の場合、後に源の宮となる場所に隕石が落下した時には既に地上には生命体が豊かに存在していた。
そこで自らが大きく進化するのではなく、既に存在する動植物に寄生するような形で小さいまま進化していったのが「名もなき小さな神々」なのではないかと考える。
アイテム「神食み」のテキストにもあるように、草木に「寄る」。なんとなく米虫のような小さな虫をイメージさせるのである。そしてこの小さな虫は「葦名のひと際古い土地」源の宮周辺、クレーター付近にのみ生息しており、それ故古代の葦名の人々は特別視した……みたいな。
虫は漢方薬として現実にも使われることがある。「神食み」とは桜竜到来以前より神域とされていたクレーター周辺のエリアの薬草を、小さな神々ごと練り上げることで作られた丸薬のようなものだったのではないか。


そこに神なる竜が「根付」くと、生態系に変化が起こった。
桜竜に関しては根付くという表現が意味ありげで、その言葉通り大地に根付いたんだと思うんですよね。そして「桜竜」となり、まさに植物のように根から葦名のエネルギーを吸うようになった。
その時葦名の地にも桜竜の属性が反映されてしまった。「常しえ」つまり不死属性である。
これは源の宮の水にも影響します。水は植物にも、そしてそれに「寄る」小さな神々にも影響する。
不死性を得た小さな神々にとって必要な栄養素は桜竜の属性そのものであるため、それを効率よく摂取するために直接水に溶け込むかのように「目に見えないほどの小さい生物」に改めて進化していった……というのはどうだろう。そうして隻狼作中の時代には、小さな神々は源の宮より流れる水の中に在る。感覚的にはほとんど意志みたいなものはなく、本能で生きている単細胞生物のイメージです。
葦名の水には程度があれど小さな神々が混じっており、それは自然的には源の宮に近付くにつれ濃度が濃くなる。変若水であったり変若の澱というのはその濃度を人為的に高めたものということですね。


獅子猿や破戒僧は体内にデカいムカデが寄生している「蟲憑き」であるが、そもそもそのムカデに大量の小さな神々が寄生しているような状態なんじゃないかと想像。
たくさん水を摂取する=たくさん小さな神々を体内に取り込むことであるので、単純にいうとどんどん水を飲みたくなる(体内の神々がそれを求めるから)。より大きな動物に寄生することでさらに水を摂取しようとしていく結果、寄生のマトリョーシカが起きている。


水生村の設定の背後にはクトゥルフ神話があって、かと思いきやクトゥルフ神話が色濃く影響しているのはこの水生村くらいなんですよ。逆にそれも少なすぎないかな?と思って、他にもクトゥルフ的要素を考えてみた時に思い付いたのが今回の説で、つまり小さな神々の由来は隕石と共に葦名に飛来した宇宙からの生命ではないか?と思ったわけです。

「神は宇宙から来た」という仮定ありきで色々書いてきたので、既に自分でも気が付いている矛盾とか説明できない部分は多々あるけど……やっぱり考察という行為自体が楽しいって話ですよね。
竜胤と小さな神々の関係とか不死斬りについてとか、他にもいろいろ考えたことはあるんだけど……それらを整理して言葉にアウトプットしている人の動画やサイト見てるとすげえなあって思います。本気でまとめるならメモみたいに書き起こした上で整理、推敲する必要ありますね。