心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

べらぼう 第17回「乱れ咲き往来の桜」感想

先週のありがた山スペシャル、なかなか面白かったですね。
しっかり「尾身としのりを探せ」的なコーナーがあって笑いました。

やはりNHK側としても、前回の16話までが第1部という作りなんですかね。
瀬川や平賀源内といった、本屋として店を出すまでの蔦屋重三郎のパーソナリティを育んでくれた人たちは去っていきました。
ここからは、本屋として独立した蔦重の新たなるステージの始まりってところでしょうか。

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蔦重の10冊同時刊行にやって、耕書堂は大繁盛。
本だけじゃなくて、宣伝がやっぱり上手いこといってますね。
吉原に行く目的が耕書堂という人が増えているのは相当だな……。
蔦重、未だに唐丸の帰還を諦めていない。

田沼意次の方は将軍暗殺事件の黒幕を探っています。
次の将軍になりたがる人間が怪しい……と思いきや、誰もその将軍になりたがらない。
というか一橋治済、自分自身には将軍になる気がないのがなかなか怖い。はじめから「息子を将軍にして、自分はその裏で実権を握る」計画なのが怖い……。

うおっ!
神隠し」にあった新之助、こっそり源内先生の墓参りに帰ってきました。悲しいかな墓はないけど。
今はうつせみ……今はふく。一緒に百姓として暮らしているようです。
新之助は往来物を村のために購入。今でいう子供の教科書ですか。
そういや当時の農村ってどういう物流なのかよく分からないですね。

しかしこの新之助との再会でヒントを得ます。
江戸内では吉原以外には販路がほとんどない蔦重。そこで新しい販路に「江戸の外」を考える蔦重です。
吉原に来る地方のお偉いさんから、往来物の内容に対する質問をぶつけて回る蔦重でございます。
この辺吉原という圧倒的アドバンテージを使ってますねえ。場所が場所だけに、日本全国から情報が入ってコネもできる。
極論日本全国が耕書堂の販路になり得るわけか……。

なんかアレですね、市中の地本問屋グループの中でマジで蔦重に対する危機感を持ってるの、鶴屋さんだけっぽいのが。
他の人たちが基本的に甘く見すぎてるんだよな、蔦重のこと。
それでも市中の本屋には江戸内部の販路を封じることしかできないっぽいのが現状。

とりあえず今年の大河、一橋治済が怖いよね。
裏表のサイコ感、たまらねえです。

蔦重の真の狙いは「本のアドバイスをもらうこと」ではなく、それによって「本作りに関わらせる」ことだった。
実質「自分が作った本」だから、アドバイスしてくれた人たちは自分の国でそれを自慢して売りたくなる。
人が人とネットワークを作り、耕書堂の販路は急拡大です。
今週の話も大成功ですな。

田沼意次遠江・相良へと出張中というより帰省中?城の普請のためですけど。
港町として大きく発展しているんですな。それも重商主義的な田沼意次の政治が結実した結果。
しかしそれは、今は亡き平賀源内の進言があってのこと。
仲違いして二人の関係は終わったけど、実際手袋の一件がなければ意次と源内は仲良くやれてたと思うとちょっと切ない。

蔦重、耕書堂を日本一の本屋にすることが、これまで自分に力を貸してくれた人達に対する恩返しだと考えて、さらに販路を拡大しようとします。

一方地本問屋グループのやり口が徹底して小物ムーブなのがなあ。
自分達がもっといい本を作ろうとかじゃなくて、関係者が耕書堂と仕事を受けないように各所に脅迫するになるのがダメなんすよ……。

ここにきて唐丸復活フラグ!
様々な絵師の画風をオマージュできる謎の絵師・豊章が出てきましたね……。


次回「歌麿よ、見徳は一睡夢」。
この前振りから考えると、唐丸は歌麿ってことか。
そしていよいよ蔦重も政治の話に絡んでいきそうな気配。蝦夷の開発と蔦重が繋がるのか、ここから。