一泊して旅行なんていつぶりでしょうか……。
仙台から電車で揺られること50分ほどで到着する白石駅。
そこからタクシーを利用して10分くらいの場所にあるのが、今回の鎌先温泉です。
到着してみると本当にゴリゴリの湯治場。周囲に観光スポットと呼べるものは全くない、温泉と向き合う場所……。
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まあ、まずは白石駅周辺の散策。
とはいえ過去に何度も見ているので、王道の白石城は避けます。街並みの散策がメインですね。
白石という町は悲しいかな、言い方悪いかもしれませんが駅前はもう寂れているといいますか。町の商店街もなかなか経営が厳しそうな気配(それでもシャッター街にはなっていませんけどね)。駅前だと観光地感が全くありません。
そんな市街地を抜け白石城に近付くと、当時の堀でしょうか、それが見えてくるんですよね。これが好きで。水の流れる姿と音で癒される。
あとは武家屋敷だけさらっと見たりして。
この後はササっと鎌先温泉へと向かいます。
タクシーが到着したタイミングで霧雨。雨宿りに入ったのがすぐ近くにあった鎌先温泉バス停なんですが、なんだか面白い。
本がたくさん置いてあります。バスが来る周期が長いから、本を読みながら待ち時間を潰してねという粋な計らいですね。実際他にやることがないような場所なので、これは素敵なサービス。
あとは鎌先温泉にオシャレなカフェが一軒。「粋」さんです。
シンプルにブレンドコーヒーを頼みましたが、フードメニューは白石温麺などご当地もののほか、パフェやチーズケーキなどのスイーツも豊富。さらに地ビールもあります。
並行して店内にはお土産スペースもあり、いろいろなものが購入できます。地元の養蜂家による蜂蜜や、弥次郎こけしをモチーフにした箸置きなど。ブルーベリーを練り込んだパスタなんかもあって、なかなか斬新。
逆に時間に余裕を見て早めに到着してしまったので、ここにカフェがあるのはかなり助かりました。むしろチェックイン前にカフェで少しまったりするというのはアリですね。古くから続く温泉地に新しいオシャレカフェという取り合わせはなかなか新しいですが、あまり違和感なく溶け込んでいます。
平日ながら自分の他に女性の1人客がいて、自分の後から外国人のカップルの方も来店。コロナの影響でお客さん離れが進んでいるような温泉地なら、こういうカフェみたいなものも需要があるような気がします。合わせて日帰り温泉とかも充実させられると、休日の気軽な旅行に使えそうだなあと思いました。
あとはこちら。自分が宿泊する旅館ではなかったんですが、その建物が映画「千と千尋の神隠し」に出てくる建物に似ているとして少し話題になったらしい「湯主一條」さん。釘を使わずの木造3階建だそうで、地味にすごい建物です。
今回お世話になったのは、すずきや旅館さん。
旅館には最速のチェックイン時間で予約していたので、そのまま部屋に荷物を置いたら露天風呂へ。
一番風呂で明るいうちからのんびりと。
内風呂の大浴場は金ピカ。
どちらも少し狭いのだけ惜しいポイントでしょうか。露天風呂の方は身体を洗うためのスペースは2席、内風呂は5席しかなく、混み合うとちょっと大変かも。幸い自分の入った時には他のお客さんがいなかったので快適でしたが。
泉質は柔らかく、温度もややぬるめ。優しいので、長めの時間ゆったり浸かるのがグッド。
刺身に天ぷら、焼き魚。メインは豚肉のアスパラ巻きの陶板焼き。白石らしく温麺も。大満足すぎるボリュームです。
食後にもう一度温泉へ。晴れていたら星も見えたのかなあと思うと少し残念ですが、真っ暗な夜の中でのんびり浸かる露天風呂もまた味わい深いです。
朝は5時に起きて、早風呂一閃のあと朝食をいただいて……。
さらにもう一度露天風呂にも入ってチェックアウト。露天風呂の方は合計で3回入りましたが、幸運にも全て貸切状態だったので最高でした。
今回の鎌先温泉、一般的な知名度はやや低いかもしれませんが、その分良い意味で観光地然としておらずディープなスポット。
本当にゆったりした時間を過ごすなら、こういう温泉もかなりありですね。