心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

光る君へ 第33回「式部誕生」感想

9月は大河ドラマからスタート。

ようやくまひろさんが宮中で働くことになりました。ドラマ全体の尺からいうと、だいぶここまでの話を引っ張った感。ざっくり50話としても、半分以上はまひろという女性の話に費やしているわけですからね。
とはいえそうやって「まひろ」として生きた人生、振り返ると波瀾万丈すぎる。
職に困るような没落貴族の娘として産まれ、幼少期に母の命を奪われる。その奪った男の弟と恋仲になるも、その男は時の大権力者・藤原兼家の三男。
父と共に越前へ行くと宋の文化や言語と触れ、帰ってきて結婚したかと思いきや道長と再開、そのまま道長の子をお腹に宿すことに……。
よく考えたらすっげえ人生なんですが、そんなこれまでの「まひろ」が、そのまま「紫式部」として綴る『源氏物語』にも滲み出てくるのでしょうか。

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藤原の流れだから「藤式部」ですか。
まひろさん、そもそも帝直々に「会ってみたい」と言われ、それを受けた道長が直接スカウトしてきたっていう出自になるわけですから……これめちゃくちゃスタート地点かエリートでは?周囲からすげえ妬まれそうなんですが大丈夫かこれ。

藤壺の女房チーム、その血筋が割と高貴なせいでプライドが高いのか、仕事をちゃんとしない。
その上育ちが高貴なせいで、仕事自体があんまりできないので実務能力も低め。やべえ職場じゃねえかよ……。

藤式部、他の女房たちがうるさすぎて眠れない!!
お陰で寝坊です。「おめえらが夜うるせえから眠れなかったんだよ……」って感じではないのかね、藤式部的には。

結局物語の執筆以外にも、ちゃんとお仕事をする藤式部さんです。
こうやってみていると、着物を運んだりとか結構な重労働ですね、これ。
これは……昼間はガッツリ労働、その後夜に執筆となると、物語を書くのが滞りそうだぞ。

なんか彰子様と親王、仲良しになってますね。
動きを見せない伊周がちょっと不気味ですね。一条天皇中宮・彰子の関係性を踏まえると子供はできないって踏んでいるのかな。ある種の余裕なのか、それとも。

結局道長に「集中して書けないから家に帰してくれ」と直談判しますが、道長は断固拒否。
まあそうですね。道長としては藤式部が政局にとっての切り札。「藤壺で書く」という条件もまたその政局において有利に働くって考え方なのでしょうね。
でも藤式部、家に帰って書くという気持ちは変わりません。この辺アレよね。当たり前っちゃ当たり前で、書きたいことを書くには「書ける環境」がないと書けませんから。

おわっ!なんか初めて彰子様がちゃんと自分の意志を話し始めたぞ。
青が好きだったのね、彰子様。冬も好きだった。
「寒いから火鉢を持ってこさせましょう」が式部で、他の女房は「寒いから中へお入りください」の差でしょうか。彰子様がそこに立っていることを意味まで汲み取った提案をした藤式部。「この人は他の女房とは違う」と思ったのか……めちゃくちゃ繊細なシーンだ、これ。

うーむ、これは伊周が一条天皇に入れ知恵している感じかな?右大臣もその勢力に取り込まれている……?
「何者かが空欄にしておいた伊勢守枠に、平維衡の名前を書いていた」のすげえヤバくないですかね?こうやって公文書に細工をするようなの絶対アウトじゃないですか……。

これは……。
藤式部、彰子様のために藤壺での暮らしを続けることにしたのかな。
しれっとこのシーン、父親である道長すら娘・彰子の好きな色を知らないっていうシーンでもあるんだよなあ。
藤式部との交流の中で、彰子もその思いを言語化できるようになっていくのかもしれません。

源氏物語』を読んだ当初はキレていた一条天皇、だけど次第に心に染み込んでいく。
どちらかというと、今後は彰子のために物語を書くのかな。
道長からの褒美は、幼き頃のまひろと道長をモチーフに描かれた扇子でした。

一方、大和国からなんか強そうなお坊さんが襲来!
興福寺別当、3000人の僧侶を率いて上洛。普通に軍隊を率いての侵略行動。
ちょっと調べてみたところ、大和国の統治をめぐっての諍いが発端みたいですね。この事件は知らなかった。


次回「目覚め」。
何が目覚めるんだ、これは……。ちょっと予告からだと「目覚め」が何を指すのか分からないぞ!