刃牙のメインシリーズは完全に読むのをやめた一方、刃牙のスピンオフシリーズは良作が多いんですよね。花山薫が主人公のスカーフェイスや、愚地独歩が若い頃を描いた拳刃。
そして今回買ってきたのが異色作。
烈海王が剣と魔法のファンタジー世界に転生した「バキ外伝 烈海王は異世界転生しても一向にかまわんッッ」です。
スポンサーリンク
あらすじ
本編「刃牙道」において、宮本武蔵との戦いで命を落とした烈海王。
目が覚めた彼がいた場所は、人間だけでなくオークやリザードマンが生きる中世欧州のような、剣と魔法の世界だった……。
基本的には生真面目な烈海王と世界観のギャップで笑うギャグテイストの漫画だと思う。
猛毒を持つコカトリスの血を舐めて「麻辣味……」と感じる烈ちゃんとかね。
1巻は区切り良く終わっていて、この異世界には時間も場所も超えた「歴史に偉業を成しながら敗北した者」が異能を持って集まっていて、それらの戦いの果てに生き残った者が蘇れるという設定と、烈がそれを否定しただ中国拳法の最強を証明するという目的も提示された。
根本としてはギャグなんだけど、この作品のゴールが示されたことと、そのゴールに対して烈海王が実に烈海王しててカッコ良さもあるんですよねえ。
今後長く続く作品ではなく、数巻で軽く終わるようなことをそもそも想定している気もする。逆にそうだからこそテンポも良く、蛇足なくまとまってる印象。こういう面白スピンオフとしてはいい感じの佳作だと思います。
今後の展開も設定的になんでもアリになってて、軽い気持ちで読むならむしろ好きにやってくれという感じで素直に楽しみなんだよね。
異世界にも闘技場があることも明かされ、ちゃんと刃牙しつつもファンタジー込みのバーリトゥードが行われそう。
これいうとアレなんだけど、変な会話だけとか展開めちゃ遅いバトルとかの引き伸ばしっぽいことも起きず、ストーリーも明快だし、刃牙道以降の刃牙本編シリーズよりちゃんとしてるんじゃないかとすら思ってんだよな。
とりあえず烈海王異世界転生、2巻が楽しみです。