心の雑草

「げ」と申します。心の雑草を抜いては肥料に変えていくブログ。

稲川淳二は幽霊出ない話の方が怖いと思います

いい趣味なのかはちょっと分からないが、昨年末ごろからまた稲川淳二の怪談聞きまくってるんですよね。YouTubeで検索すると大量に出てくるし、今は稲川淳二さんの公式チャンネルもある時代。

大体霊が出てくると、その瞬間に意識を失っちゃうパターンがほとんど。冷めた目で見ると「なぜ稲川怪談の霊はそれで終わりなんすかねえ?」となります。命とるまでやるパターン、結構少ないよね。

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逆に霊が姿を直接現さない系の方が個人的には怖い。不可解だったり後味悪かったりして、味わい深いものがある。

例えば若い時に友人達と4人でサーフィンに行ったお坊さんのお話。
海に向かう途中で立ち寄った飲食店で、そのうちの1人が水も出されないし注文したカレーも出てこない。
「お前は存在感がないんだな〜」なんて笑いながら、いざ海に行ってしばらくすると彼が帰ってこないという。
ナンパでもして、女の子と遊んでるんだろうと思った3人はそのまま帰り、旅館で寝ていると深夜に警官がやってきた。水死体が発見され、それが彼らの友人の可能性があるため確認してほしい……と。
顔を見てその友人であることを確認した3人だったが、その遺体にかけられた布が異様に長いことに気が付いた。
立ち会っている警官に許可をもらってそれをめくりあげると、亡くなった友人の腰にしがみついた老婆の遺体が見えた。遺体は2体あったのである。
警官は「この女性の身元は分かっていて、4日前に行方不明になった近くに住む方だ」という……。

これ怖くないですか。文章に起こすと淡々としてますが、稲川淳二さんの語りで聞くとクライマックスの部分とかジワジワきます。
何故4日前に行方不明になった老婆が、当日亡くなった人間にしがみついているのか。当然それを聞いた3人だけど、警官も「我々もそれが分からないんです」としか答えられない。
個人的な好みだけど、説明不能の事象が興味をそそるんだろうな。未解決事件とか好きですし……。


後味悪い系だと「赤い日記帳」という話もオススメ。
ルームシェアしている2人の女子大生のお話なんだけど、これは霊も出ないし上で紹介した理解不能現象も起きないが、ただただエンディングが後味悪いぜ。


稲川怪談で霊が直接姿を現すと、高確率で

その瞬間、「うわあぁぁあぁぁ!!」
と同時に、意識を失っちゃった。
……ふっと目が覚めると、もうそいつの姿はなかった。

が起きますからね。稲川淳二は大好きで、昔一度怪談ナイトにも行ったことがありますけれども、オチがこの「意識を失う」系のパターンは「またこれか」と思っちゃう自分もいます。
逆にいうと霊が直接出ないパターンはこれが発生しにくいから、バリエーション多くて面白くなるのが個人的な感想です。
ま、意識失うのを様式美として楽しんでる自分もいますがね。単純に怖い話としてだけでなく、意外と色んなバリエーションで楽しめますよ稲川怪談は。