未来の技術、合気!!
- 作者: 板垣恵介
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 2015/08/07
- メディア: Kindle版
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「俺が勝手にやったこと」
「こんな出鱈目な不意打ち」
「烈海王がゆるさねぇ」
渋川先生の奇襲はバッチリヒットしたが、完全に私的な感情によるもの。
ミスターフェアの烈海王が生きていたら、こんなリベンジは許してくれない……分かっていても殴っちゃう、それが渋川剛気だぜ。
「ふむ」
「それはそれとして」
鼻血を流しながら起き上がる宮本武蔵。
渋川先生の心情なんてどうでもいい。そんなことより気になるのは今自分がされたことだった。
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「手が離れない」
握手した手がまるで妖術のように離れない。
更には大きな岩のように重量がのしかかる。
「俺の知らない技術だ」
戦国時代に合気は存在しない!!
……これマジなのかな?今のように技術体系化はなされてなくても、剣を通じて似たようなことが出来る身体操作はあったような気がしないでもないが……。まあ「合気」は存在しなかったか。
宮本武蔵が生きた時代からはるか未来。
廃刀令によって、人々は刀剣を奪われ、素手による技法のみが生き残り発展した。
武器を失った時、素手で相手の武器を制する技法。
「捕り手だ」宮本武蔵が言う。
戦国時代でいう捕り手。
それは柔術という形で発展していった。
「ジュウジュツ」
やがて一人の天才が現れる。武田惣角。
彼が産み出したのが、触れた刹那一瞬で敵を無力化する技法……合気だった。
「アイキ」
しかし武蔵はジュウジュツとかアイキとかカタカナ多くなってきた。アイキはともかくジュウジュツって戦国時代ではなかった単語なのか。
そんな大天才・武田惣角を越えるのが
「俺 渋川剛気だ」
やっと現代に辿り着いた。そりゃ途中で武蔵が「話が長いな」って言うわ。
とにもかくにも名乗った渋川先生。
警察の道場で剣豪と合気の達人……勝負でしょう。
「渋川さん」
「何が見える」
「お花畑が……」
「俺もだ♡」
渋川先生が実際に見ていたのは断崖絶壁の崖……やはり宮本武蔵はそれほどの戦力だったか……。
渋川VS武蔵ですが、渋川先生の繰り出す未来の技術と宮本武蔵の放つ現在失われた技術……みたいな、未知と未知の技術合戦になったら嬉しい。
つっても過去の失われた技術……言ってみれば一種のロストテクノロジーだし、失われてるから描きようがない気もするけど。
ここは板垣先生の画力が光りそうで楽しみ。