ゴルゴ13から学ぶ、第3話「バラと狼の倒錯」です。
ゴルゴ13 (Volume1 ビッグ・セイフ作戦) (SPコミックスコンパクト)
- 作者: さいとう・たかを
- 出版社/メーカー: リイド社
- 発売日: 2002/09/30
- メディア: コミック
- この商品を含むブログ (7件) を見る
依頼人から教わった情報通りに待ち伏せしていたゴルゴ。
その情報通りに現れた車にスコープを向けたゴルゴだったが、その引き金は引かれることはなかった。標的は男のはずだが、車を運転していたのは女だったのである……。
依頼人の裏切りは決して許さないゴルゴ。基本的には2度と依頼人とは顔を合わせない彼も、こういう時には自分から接触しますよね。
スポンサーリンク
今回取り上げるエピソード「バラと狼の倒錯」には2種類の“2度”が描かれる。
一つ目はすでに取り上げた、ゴルゴが真実に辿り着くために自分のルールを曲げてまで行った依頼人との2度目の接触。
そしてもう一つがこちら。
物語もクライマックス、ターゲットを誘き出した最後の最後にそのターゲットが女であることに辿り着いたゴルゴ。
そのきっかけこそが「2度同じ人間に偶然会うこと」しかもそのタイミングがいよいよ決着の時であることだった。
「二度あることは三度ある」なんて言葉があるけど、ゴルゴにとっては「二度あるならば何かある」みたいな感じか。
自らの意志によって能動的に起こす2度目は、彼自身が必要性を感じての2度目。
そしてゴルゴが予期していない2度目には、必ず何か裏がある……として考えていく。
偶然と片付けるのは容易い。だけど安易にそうして片付けるのは、大きな何かを見逃す可能性がある。
「二度あること」が既にイレギュラーとして意識を張る。そうして見えてくるものがあるかもしれない。